研究課題/領域番号 |
15350092
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境関連化学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
星野 勝義 千葉大学, 工学部, 教授 (50192737)
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研究分担者 |
北村 孝司 千葉大学, 工学部, 教授 (20009541)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | 空中窒素固定 / 酸化チタン / 有機 / 無機複合接合 / 無機界面制御 / 酸素欠陥 / 導電性ポリマー / 陽極酸化 / 化学結合形成 |
研究概要 |
本研究は、光エネルギーを駆動力とし、常温上圧下で作動する新規なそして独自の空中窒素固定化プロセス・システムに関するものである。p型半導体である導電性ポリマーとn型半導体である酸化チタンのハイブリッド接合に光照射を行うと、接合内で固層化学反応が進行し、空中窒素と吸着水から最終的にアンモニア態生成物が得られるというものである。一昨年度までは定性的な機構論的研究にとどまり反応機構に関する知見が乏しい状況であったが、本研究では実験データを積み重ね、定量的議論を可能とするようなデータ収集を行うことを目的とした。さらには、同時に窒素固定速度あるいは窒素固定収量を増大させるような方策を講じ、工学的利用をも視野に入れた検討を行うことも目的とした。 まず反応機構を化学的側面と物理的側面の両面からの検討を行った。化学的アプローチでは、接合界面においてアンモニアが生成し、それがポリマーバルク内でアンモニウム塩へと変換される物質変換が生じていることが明らかとなった。また、物理的アプローチでは、反応初期のアンモニア生成過程では、酸化チタン表面に存在する酸素欠陥部位が窒素の吸着・活性化・反応サイトとして働くことを強く示唆するデータが得られた。 さらに、導電性ポリマーの種類を変える、あるいは酸化チタンの形成法を変える実験を行い、窒素固定速度あるいは窒素固定収量の増大を目指した。その結果、導電性ポリマーとしてはドーパントをより多く含有できるポリカルバゾールを用いる、そして酸化チタンとしては、リン酸水溶液中で形成したより酸素欠陥の多い材料を用いれば、それぞれ最終窒素固定収量および窒素固定速度を増加させることができることを示した。
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