配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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研究概要 |
光重合性置換基を有する液晶化分子1(4-(3,4,5-トリドデシロキシフェニルメトキシ)-3,5-(ビスプロペノイルオキシメチル)安息香酸)を合成し、コア分子と超分子を形成させ、その液晶性を確認し、超構造について調査を行った。さらに、液晶化分子2(4-(3,4,5-トリヘキサデシロキシフェニルメトキシ)-3,5-(ビスプロペノイルオキシメチル)安息香酸)も合成し、同様な相挙動の観察や超構造の調査を行った。コアとしては、ピリミジン、ジピリジル、1,2-ジピリジルエチレン、1,2-ジピリジルエテン、1,3,5-トリス(4-ピリジルメチルオキシカルボニル)ベンゼンを試したところ、1,2-ジピリジルエチレン、1,2-ジピリジルエテン、1,3,5-トリス(4-ピリジルメチルオキシカルボニル)ベンゼンにおいて、偏光顕微鏡観察により、化合物1、2ともに、柱状液晶状態が観測された。1,2-ジピリジルエチレンと化合物1,2を、それぞれ、1:2で混合し、薄膜状として、液晶状態にて、高圧水銀ランプを用いて紫外線照射を行ったところ、光重合が確認された。X線回折測定により、化合物1と1,2-ジピリジルエチレンの錯体は、液晶状態の超構造を保ったまま重合していることが確認できた。化合物2と1,2-ジピリジルエチレンの錯体は、超構造は崩れていることが判明した。化合物1と1,2-ジピリジルエチレン錯体の重合で得られた膜を塩酸処理しながら、X線回折により構造変化をモニターしたところ、ゲスト分子が除去され、カラム径が縮小することが観察された。ゲスト除去した後のナノチューブに1,2-ジピリジルエチレンを加えても、超構造は再構築されなかったが、1,2-ジアミノエチレンを加えると、ヘキサゴナルカラムは超構造が再構築された。今後は、分子として何を取り込むかを調査した後、カーボンナノチューブなどの取り込みを試みたい。
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