配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
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研究概要 |
ソフトマターに広く見出される三重周期極小曲面(TPMS)に関係した高次構造について研究を進めた.ミクロ(分子凝集)構造に依らないレベルと分子凝集構造のレベルの研究を並行して進めた. 前者の成果として ・低分子サーモトロピック液晶であれリオトロピック液晶であれ,TPMS関連相が隣接する液晶相に比べて小さなエントロピーゆらぎ(熱容量)を示すことの一般性を確立したこと ・低分子サーモトロピック液晶における相転移エントロピーのアルキル鎖長依存性から,TPMS単位格子を単位とする(統計)熱力学の可能性を提案したこと ・先に知られていたANBCと総称される一群の化合物に加え,BABHでもアルキル鎖長に依存して複数のキュービック相が現れることを見出し,サーモトロピック液晶において分子内アルキル鎖張に依存して複数のTPMS関連構造が現れることを一般的に確立したこと 後者の成果として ・低分子サーモトロピック液晶のTPMS関連構造において,X線回折強度の鎖長依存性を利用して分子レベルの凝集構造をはじめて明らかにした. ・明らかになった分子凝集構造は,分子コアとアルキル鎖の体積の相対量が逆転しても基本的に同じであり,明らかにブロックコポリマーやリオトロピック液晶とは異なる特徴を示すことを見出したこと をあげることができる.
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