研究課題/領域番号 |
15350116
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機工業材料
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中澄 博行 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (00109878)
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研究分担者 |
八木 繁幸 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (40275277)
兵藤 豊 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (40360044)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
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キーワード | 機能性色素 / スクアリリウム色素 / 近赤外吸収色素 / 蛍光プローブ / ポルフィリン / ジアリール尿素 / 分子内エネルギー移動 / 有機太陽電池 / 蛍光寿命 / ゾル-ゲル法 / 有機-無機複合薄膜 / スクリアリリウム色素 / 光誘起電子移動 / ヒト血清アルブミン / 亜鉛ポルフィリン / 双極子-カオチン相互作用 / 低反射ゲル薄膜 |
研究概要 |
分子認識能や色素分子間の会合性を制御した非局在化π電子系機能性色素の開発を目的として、スクアリリウム系色素やポルフィリン系色素を合成し、その分子間相互作用に基づく光学特性を明らかにし、以下の成果が得られている。 1.二つの四角酸残基の間に非局在化したπ電子系としてピレン環およびチオフェン環部位を導入した近赤外領域で吸収を示すスクアリリウム系色素を合成し、800nm以上で蛍光発光するスクアリリウム色素を見出し、タンパク質との相互作用で近赤外蛍光プローブになることを見出した。 2.赤色発光する非対称型スクアリリウム色素は、タンパク質と非共有結合型で錯形成することで、蛍光強度と蛍光量子収率の著しい増幅が認められた。また、インドリン環を有する非対称型スクアリリウム色素を用いたキャピラリーレーザ誘導蛍光検出法でモデルタンパク質を高感度検出できることを明らかにした。 3.オリゴスクアリリウム色素が臭素化またはヨウ素化スクアリリウム色素からパラジウム触媒を用いて合成できることを見出し、これら色素は、830〜930nmの近赤外領域で吸収を示した。また、有機太陽電池用増感色素として応用可能な非対称型スクアリリウム色素も合成した。 4.電子受容体のビオロゲンを認識・固定できるレセプターとして、ジアリール尿素骨格を連結部位とするポルフィリン多量体やアントラセン-亜鉛ポルフィリンダイアッドを合成し、発色団間の配向がエネルギー移動に及ぼす影響について明らかにした。 5.1〜4個のジアリール尿素骨格を亜鉛ポルフィリンに付与した新規レセプターを合成し、電子受容体であるビオロゲン誘導体との錯形成について検討した。この錯体の安定性は、付与したジアリール尿素部位数の増加にともなって増加し、ジアリール尿素部位とビオロゲン骨格との収斂的な双極子-カチオン相互作用の寄与が示唆された。
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