配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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研究概要 |
吸着・分離,触媒,電極材料などの材料開発において,表面あるいは界面の設計は材料の性能を大きく左右する。その1つとして材料の多孔化ならびに多孔構造制御は重要である。近年,ミセルをテンプレートにしたメゾ多孔体合成が活発化しているが,金属酸化物などの結晶性物質への適用や制御できる細孔構造には制限も多い。本研究では,無機物の多孔構造制御のバリエーション拡大のための新しい方法を開発し,吸着・触媒や電極材料としての機能向上を目指した。 これに対して,両連続相マイクロエマルション法,コロイド結晶テンプレート法により,シリカに限らずメタロシリケートやアナターゼTiO_2,LaMnO_3ペロブスカイト,カーボンにおいてメゾ・マクロ領域の細孔からなるさまざまな多孔構造形成を可能にした。得られた多孔体の吸着・触媒特性や電気化学充放電特性を調べ,ナノ領域での多孔構造制御により物質移動をスムーズにすること,比表面積(反応界面)が増大することにより,それぞれの機能を向上できることを明らかにした。主な成果を以下に示す。 1.メソポーラスシリカ骨格内にAl,Fe,Tiを導入したメゾポーラスメタリシリケートを合成し,メチレンブルー(MB)の吸着特性の向上や光分解特性の発現を見出した。 2.アナターゼTiO_2メゾ多孔体を合成し,比較的大きなメゾ細孔を有する多孔体では基質拡散性の向上により光分解活性が向上することを明らかにした。 3.コロイド結晶テンプレート法で得たメゾ・マクロ多孔カーボンが高い電気二重層容量を示し,高速充放電が可能であることを明らかにした。 4.TiO_2において,ナノ多孔構造制御により高速でのLiインターカレーションを可能にした。
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