研究課題/領域番号 |
15360040
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物理学一般
|
研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
大谷 知行 独立行政法人理化学研究所, テラヘルツイメージング研究チーム, チームリーダー (50281663)
|
研究分担者 |
川瀬 晃道 独立行政法人理化学研究所, 川瀬独立主幹研究ユニット, 独立主幹研究員 (00296013)
山下 将嗣 独立行政法人理化学研究所, 川瀬独立主幹研究ユニット, 基礎科学特別研究員 (10360661)
DOBROIU ADRIAN.C 独立行政法人理化学研究所, 川瀬独立主幹研究ユニット, ユニット研究員 (90391846)
佐藤 広海 独立行政法人理化学研究所, 延與放射線研究室, 先任研究員 (20300874)
牧 謙一郎 独立行政法人理化学研究所, 川瀬独立主幹研究ユニット, ユニット研究員 (50392121)
清水 裕彦 独立行政法人理化学研究所, イメージ情報研究ユニット, 研究ユニットリーダー (50249900)
滝澤 慶之 独立行政法人理化学研究所, イメージ情報研究ユニット, 協力研究員 (70312246)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
|
キーワード | テラヘルツ光 / 検出器 / 超伝導トンネル接合素子 / 基板吸収 |
研究概要 |
本研究ではまず、テラヘルツ(THz)光応答確認用STJ単素子の試作と基本性能評価を行った。基板は吸収効率が高いLiNbO_3とLiTaO_3とし、膜構造Nb/Al/AlOx/Al/Nbでサイズ5-200μm角のSTJ素子を作製した。4.2、1.5、0.35Kでの電流-電圧特性評価からSi基板やサファイヤ基板と同等の良質な素子を世界で初めて実現した。また、X線照射実験からフォノンの平均自由行程が長いことも確認された。また、クライオスタット入射窓や光学系を設計・製作した。この系でパルス状THz光を照射し、20-200μm角の素子の信号を電荷有感型プリアンプで読み出した。その結果、全素子で光源に同期したパルス状出力が得られた。また、パルス立ち上がり時間が約10μsと長い基板吸収検出過程の存在も確認され、検出原理実証に世界で初めて成功した。 次に、詳細な信号波形解析を行い、立ち上がり時間が短い成分と長い成分の重畳を明らかにした。両者は時間微分波形(電流波形)で弁別でき、X線測定との比較から、それぞれ、電極での直接吸収成分と基板吸収での発生フォノン検出成分と同定された。並行して1-2THzの周波数応答特性評価を行い予想通りのフラットな特性を確認した。 さらに、検出効率の向上のために、(1)厚い基板の導入、(2)直列接合アレイの導入(検出面積の拡大と多素子作製技術の検証)、(3)大面積と低雑音の両立のための下部電極のみ大きいSTJ素子の導入、を行った。(1)では厚みに比例した効率向上を実現した。(2)では単接合と同程度の波高しか得られず、発生電荷が相殺している可能性が考えられた。(3)では下部電極を25-70μm角と変えた結果、信号波高が接合面積の比例値より小さかったことから、電極内部での準粒子の平均自由行程を導出し、静電容量低減に役立つパラメータを得た。
|