研究分担者 |
久保 司郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20107139)
宮川 豊章 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80093318)
服部 篤史 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30243067)
井岡 誠司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50283726)
辻 昌宏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10132630)
小林 茂広 住友大阪セメント, セメントコンクリート研究所, 副所長(研究者)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2004年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
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研究概要 |
経年インフラ構造物は,代替構造物がないまま,寿命延伸を余儀なくされている.このような背景の下,構造物の維持保全が重要であることは言をまたない.既存の検査および維持保全の体系である時間ベースの維持基準の適用は,検査頻度を増すばかりで,供用効率の低下,検査コストの増大を招き,資源・エネルギを浪費することに他ならない.本研究では,コンディションベースの供用適合性(Fitness For Service:FFS)評価導入のための,構造物のグローバル診断・評価システムとして,赤外線計測に基づく診断・評価システムの開発を行った.赤外線サーモグラフィを用いた熱応答計測装置に,アクティブ加熱装置熱応答データ処理ソフトウエアを付加した,赤外線グローバル診断システムを構築した.対象とするインフラ構造物として,コンクリート構造物および鋼構造物を設定し,それぞれの構造物に発生する経年劣化損傷に対する赤外線サーモグラフィ非破壊評価手法の開発を行った.コンクリート構造物に対しては,剥離欠陥を対象としたパッシブおよびアクティブ熱負荷サーモグラフィ法を開発した.ロックイン解析,フーリエ解析に基づく時系列赤外線データ処理による欠陥パラメータの定量計測法を開発した.鋼構造物に対しては,ランダムな荷重負荷の下での熱弾性温度場を遠隔から高精度に計測し,これをもとに疲労き裂を評価できる自己相関ロックイン計測システムを開発した.実構造への適用として,高速道路床版のはく離検出実験,ならびに高速道路鋼床版に発生した疲労き裂の検出実験を行った.その結果,開発した赤外線サーモグラフィ非破壊評価システムにより,道路床版に発生した剥離や疲労き裂などの経年劣化損傷を的確に検出できることが明らかになった.
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