配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2005年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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研究概要 |
本研究は,e-ビジネス環境下において実務的・戦略的に利用可能な意思決定支援システムとして,分散シミュレーション技術を活用した分散型バーチャルファクトリを位置づけ,基本的必要機能の充実を図るとともに,その戦略的意思決定への適用について検討し,下記の成果を得た. 1.分散型バーチャルファクトリ(Distributed Virtual Factory, DVF)の構築環境の整備 (1)市販シミュレーションシステムを用いて構築された工場シミュレータを統合し,DVFとして機能させるために必要な同期機構・通信インターフェースの開発し,DVF構築の基盤を整備した. (2)離散型製品生産工場,連続製品生産工場のモデル化を行い,開発した基盤の有用性を検証した. (3)モデル工場の生産管理システムとして市販ソフトウエアの組み込みを行い,MRP, APS等の生産管理法を評価出来る体制を整えるとともに,他の市販ソフトウエア導入に関する知見を得た. (4)リアルシステムとバーチャルシステムが連動し,生産システムの運用を効率的に行える機能の実現に必要なアーキテクチャについて基礎的検討を進め,次世代シミュレーションシステムに関する基礎的知見を得た. (5)従来の時間,個数,量に基づく工場等の効率性評価に加えて,コストに基づく評価機能について検討し,活動基準原価計算法(Activity based Costing, ABC)に基づくコスト評価システムを開発し,DVFで得られる結果をコスト面から解析できる環境を整備した. 2.バーチャルファクトリの戦略的意思決定への適用 (1)モデル工場を用いて工場運営法の改善評価を試み,本研究で開発・提案したDVF,コスト評価指標などの有用性について検証し,今後の工場運営の効率化のツールとしての可能性を示した. (2)複雑系経済学の観点からの人工市場の研究やサプライチェイン環境下におけるバーチャルエンタプライズの研究を推進し,成果を上げるとともに,戦略的意思決定へのバーチャルファクトリ適用の可能性と有意性について明らかにした.
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