研究課題/領域番号 |
15360087
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
設計工学・機械機能要素・トライボロジー
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
本多 文洋 豊田工業大学, 工学部, 教授 (20005953)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | A_H極薄膜 / 超潤滑 / 固体潤滑材 / AES / SOR / ダイアモンドスライダー / 超高真空 / Ag極薄膜 / Si蒸着 / Ag / 薄膜物性 / 摩擦 / 金属薄膜 / 真空 |
研究概要 |
3力年の計画の最終年度に際し、本研究の推進に多大の経済的支援を頂き、深く感謝いたします。 結果の概要:Agのnm厚さ皮膜の超潤滑現象と摺動に伴う表面変化の研究を行った。摺動痕のみの結晶配向性を、同一の超高真空において、摩擦試験機、オージェ電子分光(AES)、反射電子線回折(RHEED),トンネル顕微鏡(STM)および大気中でシンクロトロン加速器放射X線回折SOR(つくば)を用いて極表層の観測をすることが出来た結果、Ag超潤滑現象のメカニズム解析は大きく進展した。その結果によると、 (1)多結晶Ag被膜を摺動すると、Ag(111)は任意の方向を向いている状態から出発して、摩擦回数の増加と共にすべり面は摩擦方向に平行に、即ちAg(111)面が摩擦面に平行に配向した。さながらAgは流動する液体の如く振舞うことが明らかとなった。2次元に近いAg薄膜状態では金属の融点は室温近くまで下がり、流体の特性を持ち、極低摩擦を発現させると解釈された。 2)Ag原子はSi上を常温で移動できることは表面科学の分野で以前より知られていたが、摩擦面上でAg原子が移動する特性により、摩耗粉が出来ても結晶面のどこかに再結合して自己修復性を示し、結果的に摩耗粉が発生しないことが知られた。Ag被膜は往復摺動を1000回以上繰り返しても殆ど摩擦痕から排除されない。 (3)多結晶Ag膜を摩擦すると、摩擦痕だけはAg(111)が摩擦面に平行になった単結晶として配向しているこが、STM、 SORで観察される。応用面として、(あ)低摩擦現象が超高真空環境で機能する事より、宇宙で機能する摩擦面を構築できる。 (い)摩耗粉を排出しないので半導体産業機器の摺動面として理想的である、 (う)油潤滑を使えない装置(布用ミシンなど)の潤滑面設計に利用できる、ほか学問として (え)摩擦力を下げる条件として、接触する2面間の化学的相互作用を小さくすると、たとえば化学的に不活性なAg、またはHで表面を修飾すると限りなく摩擦は小さくなりうることを、吸着実験と摩擦試験で実証した。
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