研究分担者 |
諸貫 信行 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授 (90166463)
楊 明 首都大学東京, システムデザイン学部, 准教授 (90240142)
小方 聡 首都大学東京, 都市教養学部, 研究員 (50315751)
渡辺 敬三 東京農工大学, 工学部, 客員教授 (20072134)
水沼 博 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (20117724)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
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研究概要 |
本研究は層流及び遷移域の抵抗低減を生ずる壁面を創成することを目的として実施した.研究対象とした流れ場は内部流である矩形管内流れと外部流の球周りの流れ、そして容器に閉ざされた回転円板回りの流れである.いずれも,実験を中心として見掛けの滑りや境界層特性に基づく抵抗減少効果を明らかにしたが,一方で滑りに対する境界条件の提案や新しい円板摩擦ポンプの試作を行い,これら壁面に関する基礎及び応用展開を図った. その結果は以下のようにまとめられる. (1)一辺が本研究で創成された超はっ水性壁である正方形管の150<Re<770の範囲において,管摩擦係数が最大約13%低減する抵抗減少効果を得た. (2)疎水性表面の球は渦の放出が抑制され,ストローハル数が減少する.また,見掛けのすべりによって,はく離点が後方に移動するため,球に作用する抗力が減少する.最大抵抗減少率はRe=7.2で28.5%であった. (3)固体表面にVOF法を利用して濡れ性を考慮した境界条件を与える手法を提案し,その検証を行った.その結果,気液界面形状や接触角が実験結果とよく一致することから,本手法は濡れ性境界条件を与える手法として有効である. (4)表面に螺旋溝を付した回転円板の摩擦抵抗モーメント係数を実験的に測定し,無次元軸方向隙間比がs/a=0.011の105<Re<6×105領域において,螺旋溝を付した回転円板の摩擦抵抗は滑面円板と比較し最大約15%小さくなる.また,s/a=0.22において,螺旋溝は層流から乱流の遷移を遅らせる効果をもち,その領域で最大約11%の抵抗減少効果を有する. (5)螺旋曲線に従う微細な多数の溝を両面に有する新しい円板摩擦ポンプ試作し,従来の滑面円板の摩擦ポンプと比較して,ポンプ性能をほぼ2倍に向上させることが出来た.
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