配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2003年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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研究概要 |
近年注目を集めている分散型発電における発電システムとして,マイクロガスタービンが用いられている.マイクロガスタービンは,高回転,高温かつ頻繁な起動停止という厳しい条件の下で運転される.そのような条件から,マイクロガスタービンの軸受には,抵抗が小さく高温下でも安定な気体軸受を用いることが望ましい.しかしながら,既存のマイクロガスタービンにおいてはまだまだ油を用いた軸受が主流である.その主な理由は,気体軸受は安定性,負荷能力に劣り,また起動停止時における軸と軸受の接触という問題が生じることである.そこで本研究では,マイクロガスタービンにおける最も重要な構成要素の一つである軸受に関し,気体軸受の利点を活かしつつその欠点を克服するべく,水蒸発により静圧作用が付加された超微細多孔質製ハイブリッド気体軸受を提案し,その実現可能性を探った.数値解析では伝熱特性と軸受特性を解析し,回転試験においては蒸気潤滑での運転を行った.数値解析において,ハイブリッド気体軸受では,軸の温度と水の供給量のバランスによって水蒸発の起こる気液界面の位置が移動することを明らかにした.また,多孔質体の軸受表面に多数の均一な微小オリフィス絞りが存在するとした数値解析モデルを用い,ハイブリッド気体軸受は真円の通常の気体軸受に比べ,非常に安定した蒸気潤滑特性が得られるという結果を得た.さらに,ハイブリッド気体軸受の実験において,軸への輻射伝熱および,軸回転用空気を加熱することにより,軸受においての蒸気潤滑での定常的な運転を行うことに成功した.
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