配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2005年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2003年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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研究概要 |
微小ピエゾ振動子を利用し,微細な細胞の環境ストレスを精密に検知し得る無侵襲プローブセンサーを開発した.またこれを用いた動物細胞の動的力学刺激実験および評価システム構築のために,今年度は,以下の手順で研究を遂行した. ピエゾマイクロプローブセンサーおよび計測システムの構築:ピエゾ素子を利用した微小振動子とこれに付随する触覚プローブから成るシンプルな構造を有するマイクロプローブセンサーを製作した.振動子先端のニードルプローブを被測定体に接触させた場合の振動子のインパルス応答を高精度に測定することにより,被測定体の固有振動数,弾性係数,粘性滅衰係数などの動的力学特性を定量的に評価することができる.本研究ではこのセンサーの触覚プローブを中心に大幅に小型化,最適化し,マイクロメータオーダに至る細胞の動的力学特性の精密計測を構築した. 卵細胞を用いた動的力学刺激実験および評価:第1段階として被験体は,環境悪化のため絶滅が懸念されているめだかの受精卵細胞を用いた.独自に開発した3次元アクチュエータを用いて動的力学刺激がメダカの受精卵に与える影響を調べた.その結果,各周波数間に有意差を見出すことができた.すなわち,OHz,5Hz,20Hz,40Hzの力学刺激を付加した結果,メダカの受精卵が示す反応に違いが出ることが分かった.また周波数の大きさによらず,力学刺激の影響が除々に現れることが分かった.これら環境ストレスによって誘発される細胞の形態異常などに関与する力学的制御因子の検証を行い,細胞病変診断法の基礎的データベースを構築した. ヒト骨芽細胞を用いた動的力学刺激実験および評価:第2段階としてヒト骨芽細胞を培養し,これに対する動的力学刺激の付加および応答の検出による力学特性の評価を試みた.本システムを用いて動的力学刺激が培養ヒト骨芽細胞に与える影響の検出を試みた結果,細胞が力学刺激を感受し,それを細胞内に伝達するなど自らの活動に関与する反応を検知できた.
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