研究課題/領域番号 |
15360132
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
濱口 哲也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90345083)
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研究分担者 |
中尾 政之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90242007)
鷲津 正夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10201162)
福井 希一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00311770)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2004年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2003年度: 10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
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キーワード | 近接場光蛍光顕微鏡 / 散乱プローブ / 集束イオンビーム装置 / 電子ビーム堆積法 / 蛍光観察 / 結晶性炭素 |
研究概要 |
本研究の目的は、DNA上の特定の遺伝子に付けた蛍光分子を高分解能で観察できる近接場光蛍光顕微鏡と、そのために必要な要素技術を開発することである。以下に本研究の成果の概要を示す。 (1)まず微細付加加工・除去加工技術を用いて、任意の形状のプローブを創成する技術を開発した。具体的には、申請者らが独自に開発してきた電子ビーム堆積法で、直径20nm長さ1μmと高アスペクト比の微細な先端を持つプローブを製作した。また、試料の観察位置を局所的に照明するために、集束イオンビーム装置でAFMカンチレバーを加工して、500nm角の開口を有する微小開口プローブを試作した。 (2)次に、極細先端をさらに微細化するために、非結晶炭素ではなく結晶性炭素を電子ビーム堆積法によって生成する技術の開発を行った。結晶性炭素の最適な生成条件の検討を行い、温度が900℃、圧力が1torrであることを明らかにした。これを実現するために、電子ビームの焦点を局所的に加熱・加圧できるSEMを開発し、SEMの視野内で結晶性炭素を生成できることが分かった。さらに散乱プローブとして所望の位置に所望の形状の結晶性炭素を得るために、結晶性炭素生成中に磁界を印加することで、結晶性炭素の方向・長さを制御する技術を提案した。 (3)さらに、加工したプローブを用いて試料の蛍光観察を行い、各人射光波長ごとに得られる画像の分解能やS/N比が最高になるようにプローブの形状を最適化して、近接場光学顕微鏡の蛍光観察の分解能向上を試みた。S/N比の改善のために励起光強度、励起光照射範囲、フィルタの透過率などのパラメータとして、ノイズ低減を試みた。その結果、励起光強度を下げることでノイズの低減ができ,さらに励起光の強度を下げても蛍光粒子像は確認できたため,励起光強度を下げることで蛍光粒子のみを確認できる可能性を示した。
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