配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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研究概要 |
1.端効果補償器付リニア誘導モータの特性 リニアモータ一次側の長さが短く制限される場合,効率を向上させるための唯一残された手段は端効果の補償である。その具体的な方法としては,永久磁石回転型補償器を利用するのが最も有効と考えられ,以下にその効果と利用法について述べる。 (1)永久磁石回転型補償器を利用することにより,本体のリニアモータを含めた総合効率で少なくとも5%程度の増加し,76%程度に向上させることができる。また,そのとき総合推力は40%程度増加しており,高効率で高密度推力をもつリニアモータを実現できる。 (2)補償器において4極機に比べて補償器円柱の直径が約半分で断面積が4分の1の2極機でも,4極機とほぼ同等の端効果補償効果が得られる。2極機の場合,リニア誘導モータの一次側長さ2.5mに対し,リニアモータ前方のわずか0.2m長程度の空間に設置できる。 (3)補償器の製作に際しては,複数個の永久磁石を配列して1磁極を形成する場合,磁石本来の特性を発揮させるために,できるだけ一磁極をまとめて磁化することが望ましい。 2.高効率を目的とした実車両用の長い車上一次型リニア誘導モータの特性 (1)安全性のために12mm程度の長いエアギャップが必要であり,一方で,二次導体の幅が400mm程度に制限される条件の下では,無限長と等価な非常に長いリニアモータでポールピッチを400-500mm以上にしても,縁効果のために効率はほとんど向上しなくなる。なお,二次側関しては効率向上のための改善の余地は少ない。 (2)極数を増加させると,端効果の影響が小さくなり効率向上に必要な小さな滑りを動作点に選定することが可能になる。しかしながら,力率も考慮すると時速40kmでの運転滑りは0.07以上の条件となる。効率80%を目標とする場合,リニアモータ一次側には現在の8極・2.5m長に対して20極・約6m長が必要になる。
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