配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2003年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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研究概要 |
高機能・高感度テラヘルツ光検出用超伝導トンネル接合検出器の実現のために, 1)トンネリング効率を高めるエネルギーバンド構造をもつ接合構造の作製が可能な,新規な電子ビーム励起プラズマ(EBEP)支援4元スパッタ装置を製作した。a)ターゲットカソードへのプラズマ支援スパッタでの多層薄膜構造作製については,1つの基板にむかって,4つのカソードが斜めに向き合っている構造の加工精度の問題から偏芯による薄膜の不均一性の問題が生じた。スペーサーを導入することで,接合素子特性が得られた。しかし,完全には基板場所依存性を改善をするにはいたっていない。抜本的な装置改良が必要である。b)EBEPによる薄膜表面へのプラズマ生成によるエッチングプロセスへの適用については,接合作製プロセス中の余分なAl層のエッチング,Nb酸化層のエッチング・クリーニング,あるいは窒化処理による薄膜表面改質でAlOxバリアに変わるAlNバリア形成などの接合作製のためのプロセスが可能であることを実証した。 2)接合エッジ部からのリーク電流I_Lを低減するための対策として、接合エッジ部を酸化・絶縁する,新規な選択的陽極酸化プロセスによる接合作製方法を考案した。接陽極酸化電圧の増加に伴い顕著なリーク電流I_Lの減少が見られ,0.41Kでリーク電流密度Jsg(0.1mV)値0.13pA/μm^2(0.41K)と,世界最高レベルの低リーク電流値を示した。新規に開発した選択的陽極酸化プロセスが,接合エッジ部でのリーク電流I_Lを低減するのに効果的であることを実証した。
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