研究課題/領域番号 |
15360180
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
ベイ ジョンソク (べい 鐘石) 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (20165525)
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研究分担者 |
木村 高志 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (60225042)
小田 昭紀 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (70335090)
石川 亮 電気通信大学, 情報通信工学科, 助手 (30333892)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2005年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2003年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 空間電力合成 / 周波数逓倍 / 短ミリ波 / ガンダイオード / オーバーサイズ導波管 |
研究概要 |
本研究課題は、短ミリ波帯高出力固体発振器実現のため、研究代表者等が提案したオーバーサイズ(オーバーモード)導波管を用いた多素子空間電力合成器の研究・開発を目的として進められた。本研究期間における主たる課題は、周波数逓倍動作型固体素子を多数個用いたコヒーレントな電力合成を90GHzを越える短ミリ波帯で実現し、本電力合成器の有用性を証明すると同時に、その回路設計法を確立することにあった。このため、固体素子として主にガンダイオードを用いて研究を進め、以下の成果を得た。 1.格子型反射鏡の動作を理論および実験的に調べ、その有効性を確認し、その最適構造を明らかにした。本反射鏡は、基本波周波数による素子間の位相同期と2逓倍波の高効率な電力合成を、オーバーサイズ共振器内で同時に可能にするため考案したものである。 2.逓倍波に対する最適出力導波管構造を、ガンダイオードの動作インピーダンスを考慮し決定した。 3.上記の結果に基づき、基本波および逓倍波に対する発振器の等価回路を構築し、実験との照合を通して、等価回路を用いた発振器設計の有効性を明らかにした。 4.素子数を変えた場合の発振特性の変化を実験的に調べ、最大15素子という多素子によるコヒーレントな電力合成に初めて成功した。この実験を通して、最大電力合成効率67%、最大出力250mW、を中心周波数97GHzにおいて、10%を越える周波数同調性を達成した。 以上の通り、本研究を通して、オーバーサイズ導波管型電力合成器が有力な短ミリ波高出力固体発振器であることを証明し、基本的な回路設計法をほぼ確立した。同時に、多素子電力合成時において、その高効率化には特性の均一な素子利用が不可欠との知見を得、より高出力化への問題点を明らかにした。
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