研究課題/領域番号 |
15360192
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松山 公秀 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (80165919)
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研究分担者 |
能崎 幸雄 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (30304760)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2003年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | スピントロニクス / 不揮発性メモリ / 書き換え可能論理動作回路 / 磁性ランダムアクセスメモリ / 不揮発メモリ |
研究概要 |
記録情報の安定保持を担う記録層と低磁界での磁化反転を担う駆動層を、複数の磁性層により構成し、これらを磁気的に結合した機能分担型磁性不揮発メモリについて、材料探索、評価素子試作、動作実験、機能動作解析等の研究を総合的に行い、テラビット級高速磁性不揮発メモリの実現に資する以下の成果を得た。 1)記録層と駆動層の結合機構として、パターン端部磁極間静磁気結合と界面交換結合を利用する2方式についてシミュレーションによる比較検討を行った結果、駆動層から記録層へのトルク伝達性に優れた後者が、微小セルにおいても良好な機能分担特性を実現できることを明らかにした。 2)上層の機能動作用導体パターンをマスクとして下層の磁性多層膜細線をドライエッチングする自己整合型プロセスを開発し、最小パターン幅200nmのクロスポイント(CP)メモリ素子を試作した。素子の磁気抵抗測定より、静磁気結合に起因する特徴的な磁化反転特性を検証し、同結合が記録層の磁化反転磁界を著しく低減可能であることを明らかにした。 3)軟磁性CoFe層(駆動層)と硬磁性TbFe層(記録層)を交換結合させたメモリセルの基本動作実験を行い、導体パターンからのジュール加熱によるTbFe層の磁気異方性低減効果により磁化反転磁界が顕著に低減されることを実証した。また、高速動作評価として集束レーザビーム照射によるパルス熱励起を試み、同様の反転磁界低減効果を検証した。 4)マクロスケールモデルを導入した有限温度磁化過程解析プログラムを新たに開発して、熱アシスト磁化反転過程の詳細を明らかにし、効果的な機能分担機能を発現するための各層磁気特性、層構成、層間交換結合強度等に関する設計指針を確立した。また、100nmサイズの機能分担型垂直磁化記憶セルの設計及び動作シミュレーションを行い、実用的な情報安定性と低電力性を検証した。
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