配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
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研究概要 |
本研究では,超音波非破壊検査技術の信頼性と精度の向上を目的として,非均質異方弾性体における超音波の基本的な特性を数値解析的に明らかにし,高精度な超音波計測によって,非均質異方性材料の特性評価ならびに欠陥評価を行ったものである.非均質異方性材料における超音波特性に関する数値解析的な研究として,1.境界要素法を用いた異方弾性体中の散乱解析,2.横穴やスリットなどの一定断面を持つ散乱体による3次元散乱場の解析,3.高速多重極境界要素法を用いた複合材料の補強材による多重散乱解析,4.多重散乱近似解法による超音波ノイズ解析,5.層状弾性体における表面波の分散特性の解析などを行った.1.と2.の解析はそれぞれの問題に適した基本解を用いた境界要素法を開発し,3.と4.はいずれも数多くの介在物による多重散乱問題の解析を行ったものである.5.においては,不完全な接着条件を持った層状構造の弾性体表面を伝播する表面波の分散を数値解析によって明らかにした。これらの解析によって超音波計測における基礎データを得ることができた.一方,超音波計測を用いた材料評価では,超音波探触子の変換損失や伝播距離による損失を考慮した減衰特性評価やマッチドパルス法と呼ばれる最適な送信法を提案するとともに,漏洩表面波を用いた非均質異方性鋼板の評価を行った.また,超音波計測による欠陥評価では,マルチガウシアンビーム法と2.5次元境界要素法を用いた高精度な欠陥エコーのシミュレーションを行ったほか,アレイデータを応用した欠陥形状のイメージング手法として時間反転集束法およびTDTG法を開発した.これによって,材料内部の欠陥をより定量的に評価することが可能となった.
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