研究概要 |
鋼橋の実変形挙動と3次元FEM解析 1.鋼I桁橋と鋼箱桁橋の3次元FEM解析行った.解析結果は計測値とよく一致しており,3次元FEM解析で鋼橋の実挙動を再現できることを確認した. 箱桁におけるシアラグ 1.3次元FEM解析においては,梁理論における集中荷重,分布荷重のかけ方にも様々な方法があり,結果も異なり得ることを示した. 2.パラメトリック解析を行い,シアラグによる応力集中の推定式を提案した. 鋼I桁橋における荷重分配 1.従来の設計法では床版による荷重分配効果を考慮していないが,実際には床版が荷重分配に果たす役割は大きい.すなわち,荷重分配横桁のみが荷重を分配しているわけではない. 2.従来の設計法の枠組みでも床版の荷重分配効果を考慮できるよう,補正係数を提案した. 3.支間長,張り出し長,主桁・横桁の断面形状が異なる橋梁に対しても,提案した補正係数が有効であることを確認した. 円形断面橋脚の応力性状 1.梁ウェブの中心間距離により,フランジ内の最大応力発生位置は変化する.すなわち,必ずしもフランジ端部が最大応力発生箇所にはならない. 2.設計では,円形断面橋脚を矩形断面橋脚に置換する.この置換により誤差が発生し得る. 3.設計はいわゆる奥村式に基づいて行われるが,奥村式で得られた最大応力は,3次元FEM解析の結果より一般に小さい. 4.円形断面橋脚の3次元FEM解析結果を計測値と比較し,よく一致していることを確認できた.
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