配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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研究概要 |
超高精度構造同定ロボット試作による橋梁維持管理のための長期変状モニタリングの確立を目的とし,同定理論,システムの開発,および実用化のための実験を行った.本研究で得られた知見をまとめると以下のようになる. 1)超高精度構造同定ロボットのための自動構造同定エンジンの開発 超高精度の構造同定を行うため,(1)ARモデルを基礎とする2段階推定法による振動特性推定および,(2)確率実現法による振動特性推定アルゴリズムを実現した.本手法により,確率実現法による振動特性推定法のプログラムを完成した. 2)超高精度構造同定ロボットのための自動構造同定エンジンの精度の検証 2段階推定法および確率実現法の自動構造同定エンジンを用いて,5自由度系およびランガー橋の振動特性推定精度の検証を行った結果,高精度に橋梁構造物の振動特性を推定できることを確認した. 3)超高精度構造同定ロボットのための振動特性自動推定システムの開発 検出部,データ転送部,データ蓄積部となる各システムを開発することにより,超高精度構造同定ロボットシステムを構成した.実際の橋梁構造物に適用し,その有用性を確認した. 4)超高精度構造同定ロボットによる実橋梁長期モニタリング 超高精度構造同定ロボットを使用して,(1)大阪府門真市高架橋の長期変動モニタリングと(2)長崎市の樺島大橋の長期変動モニタリングに適用した.橋梁の温度変化が,橋梁に及ぼす振動特性への変化を定量的に把握した.この計測は現在でも稼動しており,データ蓄積を継続中である. 5)無線LANによる橋梁施工・計測管理システムの開発 野井倉大橋(鹿児島県)建設時(当時)の橋梁施工・計測管理システムを開発した.ケーブル振動計測データの遠隔モニタリングにより,情報化施工および建設の合理化を実現できた. 6)軽量多機能計測モジュールの開発とその橋梁変動応力システムへの適用 軽量多機能計測モジュールにより,活荷重による橋梁静的変動解析,橋梁動的変動解析を実現した.またインターネットカメラによる交通流の計測の実用的実験を行い,その有効性を確認した. 7)平成18〜19年度の研究助成(基盤研究(B)))により,本システムを基礎とし,新たな橋梁維持管理システムを開発する.
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