配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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研究概要 |
浚渫粘土の沈降堆積・自重圧密試験およびそれに引続く定ひずみ速度載荷圧密試験において,ラジオアイソトープ(RI)から放出されるγ線を利用して密度を測定できるRI密度検層を実施し,RI密度検層の適合性および間隙比(含水比)と有効応力の関係について検討した.そして,広範囲の含水比領域における粘土に対するせん断弾性波の測定試験(ベンダーエレメント試験)およびせん断強度の測定試験(小型ベーンせん断試験)を実施し,含水比とせん断弾性係数Gおよびせん断強度s_uの関係についても検討した.さらに,RI密度検層の原位置への適用についても検討した.得られた主な知見は以下の通りである. 1.RI密度検層の適合性は良好であり,清澄水,懸濁液,浮泥および底泥(堆積土)のそれぞれの状態における密度変化を高い精度で測定することができる. 2.沈降堆積・自重圧密過程においてRI密度検層と過剰間隙水圧の測定を実施すれば,f〜logσ_v'関係(f(=1+e):体積比,e:間隙比,σ_v':鉛直有効応力)を求めることができる.この関係は,w/w_L≦1.5程度(w:含水比,w_L:液性限界)の範囲において直線で近似することができ,その傾きは段階載荷による圧密試験(JIS A 1217)により決定される圧縮指数C_Cとほぼ等しい. 3.w/w_L〜logG関係は,w/w_L≦l.5程度の範囲において直線で近似できる.ただし,その傾きは圧縮指数C_Cとは異なる. 4.w/w_L〜logs_u関係は,w/w_L≦1.0程度の範囲において,圧縮指数C_Cと傾きの等しい直線で近似できる. 5.浚渫対象領域において,RI密度検層とコーン貫入試験を実施することにより,領域内の場所ごとに異なる懸濁層・浮泥および底泥の堆積状況を定量的に評価することが可能であるので,浚渫土量を迅速簡便に推定することができる.さらに,埋立処分場における浚渫埋立地盤の圧密沈下を予測する手法とその調査方法を提案した.
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