研究課題/領域番号 |
15360257
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
東田 淳 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (90128744)
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研究分担者 |
吉村 洋 阿南工業高等専門学校, 建設システム工学科, 助教授 (20342561)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 下水道管 / 埋戻し土 / 弾性定数 / 経時変化 / 輪荷重繰返し載荷 / たわみ率 / プラスチック管 / 土と構造物の相互作用 / 乾湿繰返し / たわみ性管 / 老朽管 / 復旧 / 空洞 / 長期挙動 / 剛性 |
研究概要 |
下水道管は圧力管でないので、損傷のある老朽下水道管の周囲地盤には空洞やゆるみが発達し、道路の陥没や変状をしばしば生じさせている。ところが地盤に空洞やゆるみが発達するメカニズムに関しては、実態がまだよく分かっていない。さらに、老朽下水道管の復旧のために、耐用年数の長いプラスチックで内巻きする更生管工法が多用されているが、この場合、数十年にわたる時間経過とともに、プラスチック特有のリラクゼーションによる管体の剛性低下と周囲地盤の圧縮・圧密などによる剛性増加が生じるため、管と地盤両者の相互作用として決まる埋設管の力学挙動も時間経過とともに変化する。ところが、このような管と地盤の相互作用の経時変化を対象とした研究はこれまで皆無で、管の長期安全性を評価する手法はまだ確立していない。 そこで、老朽下水道管の復旧に絡んで解決が急がれている地盤工学的諸問題として、上記の2つのテーマを選んで研究を行った。その結果、以下の結論を得ている。 1)空洞やゆるみの発達メカニズムについては、損傷した老朽下水道管の周囲地盤に発達する空洞やゆるみは、継手が開口することによって、管の真上ではなく、管側から少し斜上方に生じる。一方、軸方向クラックの開口によって背面地盤に空洞が発生する可能性は極めて低い。 2)管と地盤の相互作用の経時変化については、埋戻し土の見かけの剛性は輪荷重繰返し載荷により低下し、これにより、塩化ビニル管と高密度ポリエチレン管のたわみ率は最大で1.5〜1%程度増加する。さらに、管材のリラクゼーションによる剛性低下を考慮すると、管のたわみ率の増加量は最大5.5%程度と大きく、設計たわみ率5%を超えるケースがあるので、注意が必要であることが分かった。
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