配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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研究概要 |
本研究では,荒天時に海洋表面で生じる気泡混入-水滴生成連鎖現象によって生じる大気-海洋間の物質輸送機構の解明を目的として,2001年に近畿大学で開発された1秒間に100万枚撮影できる超高速ビデオを用いて可視化計測した。 大気-海洋間の物質輸送は,白波による気泡連行ばかりでなく,巻込まれた気泡が海表面に浮上し,破裂することによって生成される微小水滴も大きく影響を及ぼす。その水滴の一部は風によって大気上空に巻き上げられ,水分は蒸発し,海塩粒子となる。また残りの水滴は再度水表面に落下し,気泡を巻込み,更に同様の過程を繰り返す,「気泡混入-水滴生成」の連鎖過程が生じる。この「気泡混入-水滴生成」連鎖過程は,荒天時においては大気-海洋境界で特に激しく生じており,大気-海洋間の物質輸送に非常に密接に影響すると考えられる。 特に,水表面で破裂する気泡によって生じる水滴の生成過程,および水滴が水表面に衝突することによって生じる気泡の生成過程に着目し,その素過程を詳細に観察した。以下のような点について詳細な研究を行った。(1)水滴の水表面衝突による気泡の取り込みの高速ビデオカメラによる詳細な観察(Journal of Fluid Mechanicsに掲載,2003)。(2)2つの水滴の接触による合体過程の高速ビデオカメラによる詳細な観察(Journal of Fluid Mechanicsに掲載,2005)。(3)2つの気泡の接触による合体過程の高速ビデオカメラによる詳細な観察(Physic of Fluidsに掲載,2005)。(4)表面張力の違う水滴衝突による水滴生成過程の高速ビデオカメラによる詳細な観察(Journal of Fluid Mechanicsに掲載,2006)。(5)画像計測による風波界面極近傍の水流・気流の同時計測法の開発(Proc.of the 29^<th> Intl.Conf.Coastal Eng.に掲載,2005)。
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