配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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研究概要 |
本研究では,電気分極により大きな表面誘起電荷が得られるイオン電導性セラミックスを応用し,骨組織伝導が制御できる新規生体材料を開発することを目的として,分極イオン電導性セラミックスの骨類似アパタイト伝導メカニズムの解明に主眼をおき,接着性細胞外基質の吸着実験ならびに培養細胞系及び動物実験系による生物学的評価を行うものとし、研究を行ってきた。 本研究においては分極処理をした水酸アパタイトを骨組織中に埋入した場合,骨形成が早期に起こることと,その際に血管新生も早期に誘導されることを動物実験により実証した。 血管内皮細胞培養系では分極電荷誘起面において初期接着が促進されていることを明らかにし、さらに基質の形成も促進されることを実証した。また、血清タンパク質に対する相互作用について検討したところ,血液凝固因子の酵素活性に対して分極電荷が影響を与えていることが明らかになった。血液凝固因子は骨形成因子としても機能することすることから,この現象は分極したイオン伝導セラミックスが示す骨伝導促進の一因と考えられた。 またジルコニア系セラミックは電気分極可能であるが,骨伝導促進は出現しなかった。しかし,電気分極したジルコニア系セラミックに化学処理を更に施すことにより骨伝導促進をはかることができた。 以上より,数種類のイオン電導性セラミックスを分極し表面誘起電荷を発生させることにより,骨組織伝導が制御できる新規生体材料を開発することに成功した。
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