配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
2003年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
|
研究概要 |
電気自動車およびハイブリッド車の駆動電源あるいは補助電源の開発が急がれている。しかしながら自動車は走行負荷変動が大きいため,瞬発力が比較的小さい燃料電池や従来の2次電池のみでは十分な出力特性が得られない。本研究では,Liインターカレーション系二次電池に超高速充放電特性を付与することにより,高エネルギー密度と高パワー密度を兼ね備えた充放電電極材料の開発を目指した。 この目標に対して,下記のナノ多孔材料の開発を行い,ナノ細孔構造制御が高速充放電電極材料の開発に有効であることを明らかにした。 1.両連続マクロエマルション法,コロイド結晶テンプレート法によりアナターゼTiO_2のメゾ多孔体,マクロ多孔体を得ることに成功し,ナノ細孔がLi塩電解液のスムーズな浸透に有効であること,多孔化による反応界面の増大が高速インターカレーションを促進することを明らかにした。しかしながら,さらなる特性向上のためには多孔体内での電子伝導性の向上が必要であることも判明した。 2.コロイド結晶テンプレート法によりナノ多孔カーボンを合成し,電気二重層容量の測定よりメゾ・マクロ細孔形成が高速イオン移動に必要不可欠であることを明らかにした。 3.多孔体の電子伝導性を向上させるため,カーボンナノチューブ(SWNTs)とTiO_2のナノ複合化を検討し,SWNTs/TiO_2メゾ多孔体,マクロ多孔体の合成に初めて成功した。また(2)で得た多孔カーボン表面をV_2O_5層でコーティングしたナノ複合体の合成も行った。さらに,得られたナノ複合多孔体において超高速での充放電が可能であることを明らかにし,高エネルギー密度と高パワー密度を兼ね備えた充放電電極材料を開発するための指針を提示した。
|