配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
2003年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
研究概要 |
本研究では,高速遠心成形法を各種材料に実用化レベルで適応させるための各種実験を行った.得られた結果のうち主なところをまとめる. 1.金属系粉末の利用が可能になった.非水系の泥漿調製技術の開発により,酸化し易い材料でも遠心成形に適用できるようになった.金属材料のとして,ステンレス鋼,ハイス鋼,インコネル超耐熱合金等を成形・焼結したところ,粒径が5ミクロン以下の粉末において,優れた成形性を保ちながら低温の固相焼結で十分緻密化できることが明らかとなった. 2.粒径0.1ミクロンの超微粒WCの場合,高エネルギの分散処理をすることで初めて粉末が十分に塊砕・分散されることを明らかにした.この泥漿を使えば,高密度に高速遠心成形でき,成形体はバインダーの添加なしに十分緻密化する.これにより,高速遠心成形法がバインダーレスWCの製造にも応用できることを明らかにした. 3.金型の基本設計手法を確立した.漏れないて複雑形状品に適応可能な割型の設計方案を確立した.特にOリングの活用方法や,型の割り方,抜き勾配の設定などの基本データを取得した.これにより,高速遠心成形法の複雑形状品への適応範囲が広がった. 4.成形中に導入される不均質性の原因に,コリオリ対流があることを明らかにした.この対流は本質的なものでありそれ自身を抑えることは困難であるが,製法上の工夫をすれば,その影響が最小限に抑えられることも並べて明らかとした. 以上全体をまとめると,本研究によって,高速遠心成形法を各種の工業製品に応用展開する基礎固めがなされたと言える.
|