研究課題/領域番号 |
15360396
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
桑原 正史 独立行政法人産業技術総合研究所, 近接場光応用工学研究センター, 主任研究員 (60356954)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
2004年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2003年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 光ディスク / 原盤作製 / 熱リソグラフィー / 熱超解像再生 / カーボンナノチューブ / AFM / 担互拡散 / リソグラフィー / 回折限界 / ガウス分布 / TeFeCo / 熱利用 / ナノスケール加工 / 超高密光ディスク / 熱リソグラフィ / 光ディスク原盤 / ZnS-SiO_2 / TbFeCo |
研究概要 |
本研究では、ナノスケールの熱現象に焦点をあて、微細加工法の開発、光ディスクの超解像再生の解明を行った。レーザー光スポット内の光強度の分布は、通常ガウス分布を持ち、それによって励起される温度分布も同様な分布を持つ。従ってある温度以上の領域は、レーザー光のスポット径より遥かに小さくすることができる。ある温度以上における物理・化学的反応をこの領域に閉じ込めることが可能となる。本研究では、この現象を微細加工に応用することにより回折限界以下のサイズを持つ構造物の加工を行い、また超解像再生機構においてこの現象が根底に存在することを明らかにした。微細加工において、ナノスケールのドット作製を試み、最小径、間隔とも50nmのドット作製に成功した。これは、用いた光学系の回折限界の1/6の大きさであり、熱を用いたナノスケール微細加工が可能であることを示した。また、ドットを組み合わせることで、大きさ1μmの文字を描くことにも成功した。超解像再生において、近接場光やプラズモンによる再生機構が唱えられていたが、ナノスケールの熱現象が主な再生機構であることを実験的に証明した。また光ディスク構造の中で、どの層がどのような役割を示しているかについても明確にし、超解像光ディスク開発の指針となった。また本研究では、微細加工と関連して、作製された構造物を詳細に観察するため、カーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube, CNT)探針の開発も行った。従来のCNT探針に対してベース探針形状とCNTの長さに改良を加えることにより、高耐久性、低ノイズ化、利便性の向上を実現した。今後は、ナノスケールの熱現象をキーワードに、半導体微細加工への応用、詳細な超解像再生機構の解明、ラマン散乱を利用したナノスケールでの光ディスク温度測定装置の開発を行う予定である。
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