配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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研究概要 |
本年度は,リン酸チタン-炭素系光触媒の触媒活性を向上させるため,白金を担持させその光触媒活性を調べた.すなわち、実験結果より複合材料の構造およびメチレンブルーの除去速度に及ぼす白金の影響について反応速度定数を求め検討した. アミノリン酸基を有するキレート樹脂を原料にリン酸チタン-炭素系複合材を調製した.この複合材は水中の有機物の吸着および光触媒分解の機能を有している.炭化温度500〜600℃の複合材中には結晶性のTiP_2O_7と白金が存在していることを確認した.Scherrerの式から算出したそれらの結晶子径は30nm以下であった.これを水中のメチレンブルーの除去に適用した.所定濃度のメチレンブルー(試薬特級,和光純薬製)水溶液を25mLおよび触媒を20mgを試験管に入れ,ここに紫外線としてブラックライト光を照射し,経過時間における濃度変化を分光光度計で測定した.その濃度減少に1次反応速度を適用して実験結果を整理し反応速度定数Kを算出し,溶液中のメチレンブルーの除去速度を評価した. 本研究では,アミノリン酸基を有するキレート樹脂を原料にリン酸チタン-炭素系光触媒を調製し,その触媒活性を向上させるため,白金を担持させその光触媒活性を調べ,以下のことを明らかにした. (1)イオン交換樹脂を原料によるPt担持リン酸チタン-炭素系光触媒の調製に成功した.チタンおよび白金が30nm以下の微粒子として炭素多孔体中に分散した. (2)白金もしくは白金金属が炭素の低温ガス化を促進することが明らかになった. (3)白金を共担時することによりメチレンブルーの除去速度は向上した.除去速度は一次式で表すことができた.Ptの担持量が10wt%以下においてTi lgあたりの除去速度定数がほぼ同じであったかことから,Pt担持においてはTi含有量に対して反応速度は比例することが確認できた.
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