配分額 *注記 |
9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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研究概要 |
平成15年度から平成17年度までの研究実績の概要は以下のとおりである。 1)CIP(Constrained Interpolated Profile)法をベースとして,水波と浮体の強非線形相互作用を解析するための計算プログラム(RIAM-CMEN : Computation Method for Extremely Nonlinear hydrodynamicsと名付けた)を作成し,その検証を行ってきた。基本的なダム崩壊問題を例にとり,界面捕捉法の妥当性,流体の圧縮性や表面張力の影響などを詳細に調べた後,アクリルで製作した水槽を使って衝撃圧の時刻歴を計測し計算結果と比較した。さらに,2次元浮体模型を用い,甲板上へ水が打ち込む場合の浮体動揺の計測を行い,対応する数値計算結果と比較した。結果は概ね良好であったが,圧力積分の方法などに問題が残っていることを示唆しており,今後更なる研究が必要である。 2)波浪中を動揺しながら前進する船の甲板上へ波が打ち込むという実際に近い3次元計算が行えるように計算プログラムを拡張・開発し,その計算例を示した。また模型船を製作して,大振幅波中での打ち込み水・青波による圧力ならびに船体運動を計測した。フルード数はFn=0.0,0.15,0.20の3種類,波長はλ/L=0.75,1.0,1.25の3種類を選び,波浪中での動揺(surge, heave, pitch)を固定した場合,自由とした場合の2状態に対して計測を行った。さらにそれぞれの実験を高速ビデオで撮影した。これらに対応する数値計算を実行し,実験結果と比較した。 3)MPS(Moving Particle Semi-implicit method)法も強非線形の流体力学的問題に有効な方法であるので,実験値との比較を通じて計算結果の妥当性について検証を行った。比較対象として,タンク内のスロッシング問題,海水打ち込みを伴う波浪中での2次元浮体の動揺を取り上げ,圧力の計算法などに改良を加えた。粒子数を増やすと計算精度は良くなるが,計算時間が急激に増大することを解決するために,計算プログラムの並列化を行い,CPU数と計算時間の短縮率の関係がほぼ設計どおりであることを確認した。
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