研究課題/領域番号 |
15360483
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リサイクル工学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中村 嘉利 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (20172455)
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研究分担者 |
渡辺 隆司 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (80201200)
小森 正樹 石川県保健環境センター, 環境放射線部, 部長(研究職)
小林 史尚 自然計測応用研究センター, 助手 (60293370)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2004年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2003年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | グリーンテクノロジー / 木質系廃棄物 / メタン発酵 / リグニンエポキシ樹 / 環境ホルモン / ゼロエミッション / リグニンエポキシ樹脂 / 乳酸 / パルプ / 生理機能性食品 / リグニン樹脂 / メタン |
研究概要 |
近年、人間活動からの環境への排出を限りなくゼロに近づけ、かつ生産活動を持続可能とするために業種を越えた産業ネットワークによる物質循環を実現しようとするゼロエミッションの試みが行われているが、木質系廃棄物の資源化はゼロエミッションネットワークの要となる場合が多い。また、木質系廃棄物を無駄なく完全に有用物質あるいは製品に変換する技術は排ガス、排水、固形残渣物を発生しないので、人体や環境に優しい(悪影響を与えない)技術、すなわちグリーンテクノロジーとして非常に期待される。本研究では水蒸気爆砕と種々の変換操作から成るグリーンテクノロジーを用いて廃材、おがくず、樹皮などの木質系廃棄物を無駄なく完全に有用製品化するための環境調和型変換プロセスを開発した。能登空港建設用地などから大量に発生する木質系廃棄物であるカラマツやスギ等のチップを原料として木質系廃棄物の総合的有効利用のための新規メタン発酵プロセスの構築を試みた。リグノセルロース系原料を基質とする場合、メタンの生成源は木材中のホロセルロース(セルロースやヘミセルロース)であり、リグニンはメタン発酵されない。それゆえ、メタンを効率よく得るためには、ホロセルロースを覆っているリグニンを除去する必要がある。そこで脱リグニンのための前処理方法として水蒸気爆砕(水のみの使用なので後処理不要)を用い、リグニン除去のための効果的爆砕条件を決定した。さらに、除去されたリグニンもオゾン分解(オゾンは酸素に自己分解するので後処理不要)によって低分子有機酸に分解することにより、木質廃棄物中の全構成成分を基質とする新規メタン発酵プロセスを開発した。また、リグニンから環境ホルモン活性を示さないエポキシ樹脂を合成し、その物理的・化学的特性や安全性を評価した。
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