研究分担者 |
立山 英二 近畿大学, 理工学部建築学科, 教授 (80088426)
池田 哲朗 近畿大学, 理工学部建築学科, 教授 (50026150)
棚田 成紀 近畿大学, 薬学部, 教授 (20075948)
川崎 直人 近畿大学, 薬学部, 講師 (60271409)
前田 享宏 近畿大学, 理工学部建築学科, 助手 (70088483)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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研究概要 |
平成15年3月に竣工した「近畿大学リサイクル型まちなか一戸建実大実験住宅」を利用して解体・リサイクル性能の向上を目的として,以下のような実験・研究を行った。 1.吹き抜け空間の増床工事における新金物構法による梁の後付工法の検証を行い,内装材の若干の解体を行うだけで,梁を比較的容易に増設できることを確認した。 2.ホームエレペータならびに玄関周りの増設実験を行い,新金物構法では補強梁の導入を比較的容易に行えることを確認した。直交して乗降できるエレベータの移動性能の問題点が明らかとなったエレベータの解体性能についてはきわめて高いこと,中古市揚の成立可能性の検討が必要であることが明らかとなった。 3.メルトプレート工法による内装下地ならびに床材料等の剥離検証を行い,石膏ボードについては解体後の分別が容易に行えること,工法の適用範囲が床材,壁材にも拡大しうることを確認した。 4.現在の筋違による耐震補強に代わり,解体性能が高くなるパネル筋違の有効性を検討した。その耐震性を検証するため,模型実験の装置を作成して試験した結果,柱・梁とパネル筋交いにおいて,振れ止めを工夫することにより,筋違と同等の耐力が得られることが確認された。 5.既存の布基礎に代え,ベタ基礎の上にコンクリート・もしくは鉄骨と木材とを組み合わせた土台(ハイブリッド土台)を組み合わせるというアイデアをもとに,模型を制作し提示を行った。 6.新金物工法における柱と梁の接合は金物とドリフトピンでなされている。耐力壁をはずした後の軸組を解体し,それを再び組み立てる実験を行った結果,この構法の解体性能の高さが実証された。再建築時の構造耐力についての検討が残された課題である。 なお研究のメインテーマである解体・リサイクル性能の向上に関わる研究と平行して,室内におけるホルムアルデヒドの吸着実験,室内温湿度性状と予測計算法の検証が行われた。
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