研究課題/領域番号 |
15360508
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
大貫 敏彦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究主幹 (20354904)
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研究分担者 |
尾崎 卓郎 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究職 (50322673)
坂本 文徳 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究職 (60391273)
南川 卓也 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 博士研究員 (30370448)
吉田 崇宏 特殊法人日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 博士研究員 (90360429)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | アクチノイド / 微生物 / 硫酸還元菌 / 還元 / 化学状態変化 / DFO / 吸着 / Pu / 電子授受 / マイクロチップ / XANES / 酸化還元 / Ce / 酸化数 |
研究概要 |
本研究では、微生物によるアクチノイドの化学状態への影響を検討し、以下の結果を得た。 1.硫酸還元菌がPu(IV)をPu(III)に還元することを見出した。さらに、腐植物質の代替として使用したAQDSの還元への影響は小さいことを明らかにした。 2.DFOと錯形成したPu(IV)は微生物と接触することによりDFOが解離し、金属イオンは微生物の表面官能基に吸着されることを明らかにした。Fe(III)、Th(IV)、Eu(III)及びHf(IV)についても実験を行いDFOとの錯体安定度が大きい金属イオンほど微生物に吸着されにくくなった。Pu(IV)の微生物への吸着量はDFOとの錯体安定度が類似しているにもかかわらずFe(III)に比べて大きくなった。また、P.florescensとB.subtilis5両細胞の表面官能基はプロトン吸着特性が互いに類似しているにもかかわらず、P.florescensのほうが4価アクチノイドに対して高い親和性を示した。 3.酵母をU(VI)溶液に接触させることにより、細胞表面にH-autuniteが生成することを明らかにした。接触初期には細胞表面への吸着が支配的であり、その後、細胞内に蓄積されたPが細胞外に排出され、細胞表面に吸着したUと反応しH-autuniteが生成したことを明らかにした。 4.レーザー誘起蛍光分光法を用いて、微生物膜表面に吸着したEu(III)の配位環境を経験的に予測する方法を開発した。さらに、クロレラへの吸着は、細胞表面のセルロースへの吸着が主であること、及び配位環境プロットから分配係数が大きいにもかかわらず"弱い"吸着形態であることを明らかにした。 以上の結果から、微生物は地層中のアクチノイドの化学状態変化に影響することが明らかとなった。
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