研究課題
基盤研究(B)
1)藍色細菌は生物時計が見つかっている唯一の原核生物であり、3つの時計タンパク質KaiA、KaiB、KaiCがリズム発振において中心的な役割を担っている。KaiCはATP(ヌクレオチド三リン酸)と結合して安定な六量体を形成することを明らかにし、電子顕鏡像の単粒子解析によりその六量体がポット状構造であることを明らかした。KaiA-KaiC間相互作用はリズム発振に極めて重要であり、そのストイキオメトリがKaiA : KaiC=2 : 1であることを明らかにした。KaiA時計発振ドメインの立体構造を決定し、機能中心となるHis270残基を同定した。またこの原子構造に基づいて、時計発振におけるKaiAの原子レベルでの構造?機能相関を解明した。KaiCは二つのATPase motifを有し、それらの役割の違いを生化学的、生物物理学的に解明した。2)T.elongatusにおいて自然形質転換を発見し、高効率な遺伝子移入系を構築した。この遺伝子移入系を用いて、T.elongatusの生物発光リズム測定系を開発し、好熱性生物種にも概日時計が存在することを証明した。3)高等植物用の2種類のハイスループット生物発光自動測定装置と発光データ解析プログラムとを開発し、モデル高等植物シロイヌナズナで時計変異体の網羅的なスクリーニングを行い、多様な変異形質を示すリズム変異体を35個分離した。うち6株は無周期変異体であった。無周期変異体の原因遺伝子であり、高等植物の真の時計遺伝子の一つであると考えられる遺伝子のクローニングと機能解析とを実施した。4)遺伝子特異性が高く作製コストが安いという利点を持つ、新規なオリゴヌクレオチドマイクロアレイを開発した。オリゴDNAの鎖長、塩基組成、精製方法を検討し、性能とコストの両面を考慮して最適化した。T.elongatusのほぼ全ての遺伝子を含むオリゴアレイを作製し、その性能を評価した。異なるアレイ間でのデータの再現性は高く(相関係数0.8以上)、ノザンブロットのデータとの整合性も高かった(相関係数0.83)。また、概日制御を受ける候補遺伝子を143個同定した。5)約1万のクラミドモナスESTクローンを含むマクロアレイを用いて、概日発現リズムを示す遺伝子を探索した。6)常温性藍色細菌Synechocystis sp. strain PCC 6803のマイクロアレイを用いて、概日発現リズムを示す遺伝子を網羅的に調べた。
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