研究課題/領域番号 |
15370029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
川内 浩司 北里大学, 水産学部, 教授 (70050523)
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研究分担者 |
高橋 明義 北里大学, 水産学部, 助教授 (10183849)
森山 俊介 北里大学, 水産学部, 助教授 (50222352)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2005年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2003年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | ヤツメウナギ / 脳下垂体 / 生殖腺刺激ホルモン / 成長ホルモン / プロオピオコルチン / プロオピオメラノトロピン / 糖タンパク質ホルモン受容体 / 脳ホルモン / ウミヤツメ / プロラクチン放出ペプチド / ドチザメ / 脳下垂体ホルモン / 視床下部ホルモン / メラニン凝集ホルモン / 生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン / プロラクチン放出ホルモン / アワビ成長ホルモン様因子 / 遺伝子クローニング / 遺伝子 / 黄体形成ホルモン |
研究概要 |
本研究は、脊椎動物の成長、適応と繁殖の調節機構の起源と進化を考察するために、脊椎動物の初期に出現した無顎類ヤツメウナギの脳・脳下垂体ホルモンおよび受容体を同定することを目的とした。 1.脳下垂体ホルモン (1)ウミヤツメの脳下垂体から有顎類の濾胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン<LH)β鎖に対して同等の相同率を示す生殖腺刺激ホルモン(GTH)β鎖を同定した。GTH産生細胞は脳下垂体の前葉基部腹側部に局在し、GTHβmRNAの発現は生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)により増加することを明らかにした。これらの結果から、無顎類には1種類のGTHしか存在せず、GTH遺伝子が無顎類から有顎類への進化の過程で重複し、FSHとLHに分化したと推定した (2)ウミヤツメのGTHβ鎖遺伝子、成長ホルモン(GH)遺伝子、プロオピオコルチン(POC)遺伝子およびプロオピオメラノトロピン(POM)遺伝子の構造を決定した。 (3)フクロヤツメとミナミヤツメにもウミヤツメと同様に、POCとPOM遺伝子が存在ことを明らかにした。これらのことから、両遺伝子はヤツメウナギ類の祖先動物で遺伝子重複によって生じたのち、ヤツメウナギ類に普遍的に継承されたものと推定した。 2.糖タンパク質ホルモン受容体 ウミヤツメの生殖腺からGTH受容体およびTSH受容体に構造が類似する2種類の受容体cDNAをクローニングし、これら受容体が生殖腺および甲状腺で発現していることを明らかにした。これらの結果は、ウミヤツメにはGTHとTSHの2種類の糖タンパク質ホルモンが存在することを示唆する。 3.脳ホルモン (1)ウミヤツメの脳から2種類のプロラクチン放出ペプチドホモログ(RFa-AとB)を単離し、RFa-B cDNAをクローニングした。これらのペプチドは視床下部のみならず脳下垂体中葉で産生され、脳下垂体のGHおよびPOM mRNAの発現を抑制することを明らかにした。 (2)3科8種のヤツメウナギのGnRH-III cDNAをクローニングした。これらはアミノ酸配列の相同性に基づいて3グループに大別され、その内容は従来の系統分類に符合した。
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