研究課題/領域番号 |
15370055
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
関口 清俊 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50187845)
|
研究分担者 |
顧 建国 大阪大学, 医学研究科, 助教授 (40260369)
山田 雅司 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (90304055)
高木 淳一 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (90212000)
二木 杉子 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (00403014)
李 紹良 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (40252720)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2005年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2003年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
|
キーワード | 細胞外マトリックス / 基底膜 / 細胞接着 / ラミニン / インテグリン / シグナル伝達 / 細胞 / テトラスパニン / 膜4回貫通蛋白質 / 単クローン抗体 / siRNA / FRET / フィロポディア / チロシンリン酸化 |
研究概要 |
ラミニン結合性インテグリンにに、膜4回貫通蛋白質テトラスパニン(特にCD151)が結合して、複合体を形成している。本研究では、この複合体形成の生理的意義を究明し、以下の成果を得た。(1)ヒト胎盤からラミニン結合性インテグリンα3β1を精製する際、分子量30 kDaの蛋白質が共精製されることを見出し、これがテトラスパニンCD151であることを明らかにした。また、CD151に対する単クローン抗体を作製し、この抗体(8C3)がインテグリンα3β1-CD151複合体を解離させることを見出した。さらに8C3抗体カラムを用いてCD151を除去することにより、インテグリンα3β1のラミニン結合活性が有意に低下すること、またCD151との再結合によりラミニン結合活性が回復することを明らかにした。これらの結果は、CD151との複合体形成がα3β1のラミニン結合活性を制御していることを示している。(2)インテグリンを介する基底膜からのシグナル伝達において、CD151との複合体形成がどのような役割を果たしているかを明らかにするため、CD151の発現をsiRNAを用いて抑制し、その影響を解析した。その結果、CD151発現抑制細胞では、ラミニンへの接着活性が有意に低下し、細胞の形態も扇型から紡錘体型に変化していた。この原因を探るため、シグナル伝達に関わる因子の動態を解析した結果、CD151発現抑制細胞ではc-srcの活性が有意に増加していることが判明した。また、部位特異的リン酸化チロシン抗体を用いた解析により、csk依存的なY529のリン酸化がCD151発現抑制細胞では有意に低下していることがわかった。これらの結果は、CD151との複合体形成がラミニン結合性インテグリンを介するシグナル伝達の制御に密接に関与していることを示している。
|