研究課題/領域番号 |
15370078
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
井倉 毅 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助手 (70335686)
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研究分担者 |
神谷 研二 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (60116564)
増田 雄司 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助手 (30273866)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2004年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
2003年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | Enhancer of polycomb (hEPC1) / TIP60複合体 / ヒストンH2AX / hEPC1複合体 / MS解析 / アセチル化 / ヒストンアセチル化酵素 / 複合体のダイナミクス / Enhancer of polycomb(hEPC1) / 複合体ダイナミクス / hEPC複合体 / 複合体のダィナミクス / TIP60 |
研究概要 |
クロマチン構造変換機構の一つとしてヒストンのアセチル化があるが、これまでヒストンのアセチル化がどうのようにクロマチン損傷修復に関与しているかは明らかにされていない。申請者はこれまでヒストンアセチル化酵素TIP60複合体がDNA損傷修復に関与することを示してきた。さらにTIP60複合体が損傷に伴い、複合体構成因子の再編成がおこることを明らかにした。再編成された結果、DNA損傷後のTIP60複合体はリン酸化されたヒストンH2AXを含むこと、さらに複合体の構成因子の一つであるEnhancer of polycomb (hEPC1)がDNA損傷後の複合体再編成の過程でTIP60複合体とは異なる、新たな複合体を形成することを明らかにした。本申請課題では、Enhancer of polycomb (hEPC1)のDNA損傷修復における役割を明らかにし、ピストンのアセチル化のDNA損傷修復における役割を分子レベルで解明することを目的とする。 1)精製したhEPC1 (Enhancer of polycomb)複合体のマススペクトロメトリー(MS)解析 ヒストンH2AX、リン酸化酵素、ヒストンメチル化酵素およびTIP60をDNA損傷下で精製したhEPC1複合体に含まれるコンポーネントとして同定することに成功した。 2)hEPC1のDNA修復への関与を明らかにするためのhEPC1 siRNA発現knock down細胞を用いたin vivo検定。 レトロウイルスのsiRNAのシステムを用いてhEPC1がknock downされたHeLa細胞株を作成、ガンマ線照射後のヒストンH2AXのリン酸化への影響を検討し、また放射線感受性についてはコロニー形成能をみることにより解析した。結果、hEPC1のknock down細胞では損傷後にみられるH2AXのリン酸化が抑制されることが明らかになった。また放射線感受性においてもコントロールHeLa細胞株に対し、hEPC1 knock down HeLa細胞株はコロニー形成能が抑制された。 3)hEPC1複合体特異的な酵素活性の検討。 MS解析のデータに基づき、in vitroでヒストンアセチル化酵素活性、ヒストンメチル化酵素活性を確認した。リン酸化酵素活性については、hEPC1のknock down細胞ではH2AXのリン酸化が抑制されるという事実からhEPC1複合体中にリン酸化酵素が存在することが示唆された。
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