研究課題
基盤研究(B)
<内胚葉系器官形成に異常を示す新規変異体のスクリーニング及び原因遺伝子の同定>ゼブラフィッシュ胚において、内胚葉細胞は周縁領域で誘導され、正中に移動することにより腸管の上皮を形成する。腸管は、前後軸に沿った領域特異化により様々な呼吸器・消化器を形成する。脊椎動物の発生過程における内胚葉細胞の誘導、内胚葉由来の器官(肺・胃・肝臓・膵臓・小腸・大腸等)形成機構の解析は、他の胚葉(外胚葉・中胚葉)の組織・器官と比較して非常に遅れている。私は内胚葉系器官形成機構を遺伝学的手法により明らかにすることを研究目的とし、変異体のスクリーニングを行っている。現在まで殆ど報告されていない内胚葉系器官形成に異常を示す変異体をスクリーニングにより数多く獲得し、原因遺伝子を明らかにすると共に、変異体を用いることにより内胚葉系器官形成に関与する遺伝子の制御カスケードの解明を研究目標としている。スクリーニングは、変異原として(Ethylnitrosourea ; ENU)を用い、最も一般的な3世代スクリーニング法を採用した。スクリーニング方法は、内胚葉系器官(うきぶくろ・肝臓・膵臓)で特異的に発現するfoxA3遺伝子を用い、in situ hybridization法により行った。約260ゲノムのスクリーニングを行い、10種類の変異体が得ることに成功し、その中でも3種は新規な変異体と予想されている。これらの新規変異体は、腸管上皮形成が異常になる変異体(2種類;legato, morendo)と内胚葉系器官が形成不全になる変異体(1種類;decrescendo)であり、現在表現型の解析と原因遺伝子のポジショナルクローニングを行っている段階である。
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