研究課題/領域番号 |
15380014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
作物学・雑草学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯嶋 盛雄 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 助教授 (60252277)
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研究分担者 |
森田 茂紀 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (00143404)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 境界細胞 / 原生動物 / 国際研究者交流 / 根冠 / 土壌の機械的ストレス / 粘液分泌 / Border cell / 連合王国:ドイツ / 土壌の機械的抵抗 / 国際情報交換 / 成長圧 / 脱落細胞 / トウモロコシ |
研究概要 |
本研究では、根圏土壌中における境界複合体の生態的な意義を多面的に解明することを目的として、以下の研究を実施した。初年度は、研究を開始するに当たり、研究代表者が海外出張し4ヵ年にわたるプロジェクト全体の計画調整を行うとともに、海外研究協力者のBarlow氏が来日し研究分担者とともに根冠細胞の生産速度に関する実験手法について討論し、次年度には、海外研究協力者のBryan Griffiths博士とMichael Bonkowski博士が来日し、土壌動物と境界複合体の関係について予備的な実験を実施した。以上の研究討論に基づき、まず、境界細胞の根圏土壌中における生存期間と崩壊速度を検討した。その結果、播種直後の1日目では、根冠の表層から崩壊し易い細胞群が根圏土壌中に放出されるが、その後、細胞の生産速度よりも放出量が上回るため、表層下2〜3層目の比較的壊れにくい細胞群が根圏土壌中に放出することを確かめた。すなわち、根冠の内層の比較的崩壊しにくい細胞群が根圏土壌中に放出されるため、それらの境界細胞が根圏土壌中で1ヶ月以上にわたって残存し続けることが明らかとなった。次に、側根が発生しない根軸領域に残存していた境界細胞の生存期間を調査したところ少なくとも10日間以上は残存することを確かめた。最後に、原生動物の存在下でのイネ品種群の成長促進を確認するとともに、この成長促進程度には境界複合体の放出量が関与することを定量的に示した。すなわち、境界複合体は、土壌の原生動物と植物との共生的関係を仲介する働きがあることを初めて実験値とともに提案した。また、共同研究者の森田、Barlow(海外共同研究者)とともに境界複合体ならびに根冠の形態と機能に関する総説を執筆した。
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