研究分担者 |
吉村 淳 九州大学, 大学院農学研究院, 教授 (00182816)
緒方 一夫 九州大学, 熱帯農学研究センター, 教授 (40224092)
井上 直人 信州大学, 農学部, 教授 (80232544)
望月 俊宏 九州大学, 大学院農学研究院, 助教授 (60239572)
荒木 卓哉 九州大学, 大学院農学研究院, 助手 (10363326)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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研究概要 |
本研究は北部ベトナム生物資源を評価するために1.作物遺伝資源の収集,2.作物遺伝資源の環境適応性の評価を行い,北部ベトナム地域の生物多様性の保存,有用遺伝資源の開発および持続可能な農業の展望について検討した. 1.作物遺伝資源の収集 2004年,および2005年に北部ベトナム中産間地域(ソンラー,ディエンビエンフー,バックハ,サパ,ラオカイ,カオバン)を踏査し,作付け体系について調査するとともに,水稲,陸稲,マメ科作物,ソバ,シコクビエなど11品種70系統を収集した. 2.作物遺伝資源の環境適応性の評価 (1)イネ根の土壌貫通力に着目した耐乾性の評価 耐寒性に関連する形質の一つとして根の土壌貫通力に着目し,ベトナム産陸稲,日本型水稲,日本型陸稲およびインド型水稲を供試し,土壌の硬度(2処理)と潅水条件(2処理)を組み合わせた4処理を設け,耐乾性の評価を試みた.その結果,ベトナム産陸稲系統に耐乾性に優れた系統があり,根の伸長特性に他の系統と異なる特徴を有することが明らかとなった. (2)ベトナム産ハイブリッドライスViet Lai20(VL20)の栄養生長期における乾物生産ならびに光合成能力の評価 ベトナム初の国産ハイブリッドライスVL20はその両親(103s, R20)よりも出穂までの生育期間が10日程度短いにも関わらず両親系統と同様の収量を得られる.その要因について検討した.播種5週目におけるVL20の生長速度は両親よりも有意に高かったことから,旺盛な初期生長が短期間で優れた乾物生産能力を発揮する要因であることが明らかとなった.また,VL20は両親に比べて光合成速度の低下が緩やかであったことから,葉の老化の進行が緩やかであり,両親よりも優れた光合成能力を有することが示唆された.
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