研究課題/領域番号 |
15380041
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用昆虫学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 利治 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (30227152)
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研究分担者 |
池田 素子 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教授 (20262892)
宮田 正 名古屋大学, 生命農学研究科, 名誉教授(定年退職平成17年3月31日) (20023476)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2005年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2003年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 外部寄生蜂 / 内部寄生蜂 / テラトサイト / 唾液 / フェノール酸化酵素 / 細胞外マトリックス / 脂肪体 / 脂肪粒 / 糖タンパク / ポリドナウイルス / 内部寄生バチ / アワヨトウ / 足場 / 脱出行動 / 毒液 / 外部寄生バチ / コラゲナーゼ / MMP |
研究概要 |
本研究においては生物間相互作用における養分取得機構を解析した。寄生蜂には、寄生型体から外部から寄生するタイプと内部に侵入し寄生するタイプがある。しかし、いずれのタイプも寄生後寄主が発育するkoinobiontsでは、寄主へのダメージを少なくしなければ共倒れになることから非常に巧妙な制御機構を持っている。研究は寄主へのダメージをいかに少なくし必要な養分をどのように確保しているのかという寄主制御機構について今まで全く研究がなされていなかった寄生蜂幼虫の成長の大きい幼虫期後半に焦点を当てた。外部寄生、内部寄生のどちらにおいても特異的に脂肪体細胞を壊すことで寄主から養分を奪っていた。外部寄生蜂では寄生後幼虫が孵化した後寄主の体液が富栄養化されこの体液を外部から皮膚に穴を開けそこからしみ出てくる体液を吸って発育すること、また外部寄生蜂の幼虫が発育している間はフェノール酸化酵素(PO)の活性を抑制し、体外に出た体液の黒化をおさえ養分として利用できるようにしていた。このPOの抑制は幼虫の唾液であることがわかり現在活性タンパクを同定中である。一方、内部寄生では幼虫の漿膜細胞から分化するテラトサイトが特異的に脂肪体に付着することで脂肪体細胞の細胞外マトリックスを壊し中身の脂肪粒などを放出していることがわかった。テラトサイトによる脂肪細胞の特異的認識機構を膜成分に着目し現在調査中である。
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