研究課題/領域番号 |
15380058
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北本 勝ひこ 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (20272437)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
2004年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2003年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | A.oryzae / 液胞 / EGFP / コウジカビ / 麹菌 / vps変異株 / SNARE / 液胞膜 / カルボキシペプチダーゼ / V-ATPase |
研究概要 |
液胞は糸状菌細胞でもっとも大きなオルガネラであり、代謝産物の貯蔵、細胞質イオン恒常性の維持、生体高分子の分解、再利用などの機能をもつ。また、細胞伸張、先端生長、タンパク質分泌、外界のpH感知等にも密接な関連をもつと推定されている。本研究は、糸状菌における液胞の機能を分子レベルで解析を行うとともに、細胞生物学的な視点を重視して研究を行った。まず、麹菌A.oryzaeから、cpyA-EGFP融合遺伝子発現株(液胞に蛍光が観察される)を親株として、蛍光が培地中にミスソートするvps変異株にコスミドライブラリーを導入することにより、変異遺伝子の同定を試み、酵母DNF3遺伝子のホモログ(Aodnf3)を単離した。麹菌A.oryzaeの液胞形態の可視化、液胞のダイナミックな動態の解析のための基本的なツールとして、Aovps10(酵母VPS10ホモログ)とAovam3(酵母VAM3ホモログ)の2遺伝子を単離し、詳細な解析を行った。Aovps10とのEGFP融合遺伝子の発現では、液胞内部とprevacuolar compartmentと思われる部位に蛍光が観察された。また、Aovps10遺伝子破壊により、液胞内カルボキシペプチダーゼ(CPY)の液胞への輸送に欠損が認められた。液胞膜SNAREと推定されるAovam3とEGFPとの融合遺伝子を作成して、共焦点レーザー顕微鏡により観察したところ、細胞部位による液胞形態の差異、生きた細胞で液胞膜がダイナミックに融合、分裂する様子の観察に成功した。
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