研究課題/領域番号 |
15380094
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松井 利郎 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (20238942)
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研究分担者 |
松本 清 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (80038322)
木元 幸一 東京家政大学, 栄養科学科, 教授 (60133378)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 高血圧 / レニン-アンジオテンシン系 / ペプチド / カルシウムチャンネル阻害 / 副作用 / 吸収 / ACE / 血圧低下ペプチド |
研究概要 |
降圧ペプチドであるVal-Tyrの活性発現挙動の解明を通して、生体内での活性ペプチドの作用機序を明らかにすることを試みた。 1)降圧ペプチドの作用部位の特定化 (1)週齢の異なるSHR(11、18、24週齢)に対する降圧ペプチドVYの急性投与試験を実施し、投与9時間までの血圧観察及び関連臓器へのVY蓄積性を検討した結果、血圧亢進期である18週齢でもっとも顕著に血圧が低下し、加齢とともにその効果は減弱することが判明した。本知見は、発症初期からの機能性ペプチドの摂取がより有効であることを示唆するものである。 (2)血液及び臓器での投与ペプチド量の動態を把握し、アンジオテンシンII量、ACE活性をもとに降圧挙動を評価した結果、降圧ペプチドの標的臓器は大動脈血管及び腎臓であり、吸収量は加齢とともに減弱する傾向があることを初めて明示し得た。 2)副作用併発の解明 N-domain特異的擬似基質AcSDKPを用いた降圧ペプチドのN-domain阻害活性測定を実施した。65種類にわたるペプチド体を対象としてN-domain阻害活性を測定した結果、ペプチド配列によってACEに対する阻害機構が異なることを初めて明らかにすることができ、さらに転移自由エネルギー変化をもとに阻害挙動の予測が可能であることを示した。 3)降圧ペプチドの血管組織に対する生理作用 (1)ヒト正常血管平滑筋細胞(VSMC)を用いてVYの生理作用を検討した結果、VYは低分子ペプチドとして初めての機能、すなわち組織系RASの直接抑制作用よりはむしろL型カルシウムチャンネルへの結合による細胞外カルシウムの流入を特異的に阻害していることを初めて明らかにした。 4)臨床降圧剤と降圧ペプチドの同時摂食効果 カプトプリルを用い、降圧ペプチドとの同時摂取による降圧作用への影響を評価した。その結果、両者の吸収が腸管において拮抗しており、降圧剤投与患者への降圧食品の適用は極めて危険であることが初めて明らかとなった。
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