研究課題/領域番号 |
15380131
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西田 睦 東京大学, 海洋研究所, 教授 (90136896)
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研究分担者 |
宮 正樹 千葉県立中央博物館, 動物学研究科, 上席研究員 (30250137)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,700千円 (直接経費: 15,700千円)
2005年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2004年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2003年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 海洋動物 / 魚類 / 甲殻類 / ミトコンドリアDNA / ミトコンドリアゲノミクス / 系統解析 / DNAマーカー / 種判別 / mtDNA / 分子系統 / 種査定 |
研究概要 |
水域の生物多様性を維持しつつ水産生物資源の持続的利用を図ることの必要性はますます高くなっている。水圏資源生物の集団構造の把握は困難なことが多く、また卵や幼生の種識別はきわめて困難で、これらのことが合理的な資源管理方策を策定する上での妨げとなっている。こうした状況の改善のために、集団や種の信頼性の高いDNA標識が強く求められている。そこで本研究では、DNA標識源として重要なミトコンドリアゲノムDNAを取り上げ、これまで実施して来た魚類ミトコンドリアゲノム全塩基配列分析研究をさらに推し進めるとともに、研究対象を甲殻類にまで広げ、海洋動物のミトコンドリアゲノミクスの新たな展開を目指した。 まず魚類および甲殻類の標本試料収集を進め、系統的に重要であるが希少であるため入手がむづかしかったいくつかの種を含め、貴重な標本を多数入手した。これらを含め、200種以上のミトコンドリアゲノムDNAの全塩基配列を決定した。また多数の種について、ミトコンドリアゲノム部分塩基配列の決定をおこなった。これらの塩基配列データを、すでに集積したデータと照らし合わせながら検討し、魚類および甲殻類のミトコンドリアゲノムの特徴や多様性・変異性について解析し、それらの特徴を詳細に明らかにするとともに、魚類ミトコンドリアゲノム・データベースMitoFishの充実をおこなった。さらに、得られた大量の塩基配列データをもとに、強化した解析コンピュータシステムを活用して、魚類、甲殻類それぞれにおいていくつかの分類群に重点を置いて分子系統解析を行い、信頼性の高い新たな系統仮説を提案した。これらの系統樹を基礎に、新たなべーズ推定法によって新骨魚類の主要系統の分岐年代を推定し、魚類の進化史の再構築をおこなった。
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