配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2005年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2004年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2003年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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研究概要 |
マダイから自己消化の原因酵素MMPとその内因性インヒビターTIMP、及び3種類のαアクチン遺伝子をクローニングすることに成功した.αアクチン遺伝子については、2種類は骨格筋アクチン(骨格筋1型と2型)を,1種類は心筋アクチン遺伝子(心筋型)であると推測された.いずれの遺伝子も8個のエクソンから構成されており,上流域にE BoxとCArG Boxを有していたが,これらのモチーフの分布パターンに大きな違いが認められた. これら3種類のαアクチン遺伝子の発現調節領域を利用したマダイ専用の発現ベクターを構築した.これらのベクターは,エクソンIIからVIIの領域をGFPと入れ換えたものであり,これらの調節領域のGFP発現誘導活性を比較することで調節領域の発現誘導活性を比較することが可能となった.また、マダイ受精卵へのマイクロマダイ受精卵への導入2日後の生残率は,骨格筋1型が35.7%,骨格筋2型が16.6%,心筋型が30.8%であった.孵化後1日と10日後の仔魚ならびに4ヵ月後の稚魚及び成魚の骨格筋と心筋における発現を調べた結果,いずれの遺伝子も仔魚期から発現していることが明らかとなった.しかし,骨格筋1型が稚魚と成魚のいずれにおいても骨格筋と心筋の両方において強く発現されていたのに対し,骨格筋2型は稚魚と成魚では骨格筋においてのみ発現が確認された.興味深いことに心筋型は稚魚期には心筋でのみ発現が認められたが,成魚では心筋と骨格筋のいずれにおいても発現が確認された.上記の発現ベクターを導入したF_0を用いてGFPの発現を視覚的に検討した結果,いずれのベクターも筋肉細胞特異的な発現誘導活性を有することが示されたが,心筋型遺伝子を用いたベクターではGFPが特に限定的な部位で発現していることが認められた。 これらの結果を元に、発現ベクターを構築し、現在、マダイTIMP遺伝子を導入したF0を200尾飼育している。これらの個体は来年には成熟することから、今後、交配によりTIMPを過剰発現させたトランスジェニックマダイの系統を作出する予定である。
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