研究課題/領域番号 |
15380154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 香川大学 (2004-2005) 高知大学 (2003) |
研究代表者 |
吉岡 祥充 香川大学, 法学部, 教授 (30210652)
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研究分担者 |
飯国 芳明 (飯國 芳明) 高知大学, 大学院・黒潮圏海洋科学研究科, 教授 (40184337)
深見 公雄 高知大学, 大学院・黒潮圏海洋科学研究科, 教授 (30181241)
新保 輝幸 高知大学, 大学院・黒潮圏海洋科学研究科, 助教授 (60274354)
山岡 耕作 高知大学, 大学院・黒潮圏海洋科学研究科, 教授 (20200587)
三浦 大介 神奈川大学, 法学部, 助教授 (30294820)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2005年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | コモンズ / 入会 / 総有 / 共同体 / 土地 / 自然 / 共有地 / 入会権 / 入会林野 / 牧野 |
研究概要 |
本年度は、島根県大田市の三瓶牧野・熊本県の阿蘇牧野・高知県の柏島という調査対象地域における実態調査のとりまとめと比較検討作業をふまえて、社会学的コモンズ論および経済学分野におけるコモンズ論の検討、ならびに法学における入会権論、とくに日本における法学的入会権論の源流である中田薫の入会権論や戦後における川島武宜の入会権論などを検討し、新たなコモンズ論構築の可能性について検討した。その結果、一方では、それぞれのフィールドで伝統的な入会集団は衰退し組織的にも形骸化しているが、他方では、地域の自然を保全しようとする新たな活動が展開されている地域も多く、その場合には旧入会権者だけではなく、地域の住民や都市市民などもボランティアとして大きな役割を果たしており、コモンズの管理主体に大きな変動が生じていることが明らかとなった。このような実態的変化とコモンズの再生を理論的に展望するためには、農耕という生産のための共同性を基礎として成立する地縁的共同体をもその一部として含みうる新しい共同性の基礎を設定する必要があると考えられる。その新しい共同性とその成立条件をどのように考えるかが重要な問題であるが、我々は、主に地域に居住する人々の「生活」における関係性を」を基礎に構成しうる可能性があるのではないかと考えている。今後、この観点からさらなる理論の構築を進め、その成果を出版する方向で企画を検討している。
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