配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
2005年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2004年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2003年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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研究概要 |
都市ゴミ焼却場から採取した焼却灰について,バッチ・カラムによる溶出試験を行った。その結果,主要な浸出物質は,重金属としてはPb,Cu,Znが塩類としてはNa,K,Caであった。重金属の溶出特性は,浸出水のpHが3より大きいときは類似する傾向を示した。 どのような種類のベントナイトを粘土ライナーとして使うかは重要であり,その性能は鉱物組成に大きく依存している。そこで活性の異なる4種のベントナイトの粘土鉱物組成をX線分析により検討した。鉱物の判定にはグリーンケリー法を用いた。活性の高いベントナイトは主にモンモリロナイトから,活性の低いベントナイトはバイデライト系のスメクタイトからなることがわかった。 粘土ライナーの遮水効果は,現地土に混合するベントナイトの種類に大きく依存する。また,塩類を含む浸出水が浸透したときの透水係数の増加もベントナイトの種類に関係すると予想される。そこで,4種のベントナイトを使って混合土の透水係数を評価した。透水係数は圧密試験により求めた。その結果,液性限界が大きいベントナイトの混合土ほど透水係数は低下すること,また,陽イオン交換容量およびNa含有パーセントが高いベントナイトの混合土ほど,塩類添加による透水係数の増加は著しいことがわかった。 海面埋立処分場において海底粘土を底部遮水層として想定し,その重金属吸着特性をバッチ平衡試験とカラム試験により調べた。バッチ平衡試験において,水溶液として海水および焼却灰の浸出水を使ったときの鉛の吸着量は,蒸留水を使った場合に比べ著しく少なかった。カラム試験において,浸透溶液として蒸留水を使ったとき含まれる鉛はほとんどカラム土の表層に吸着されるが,海水および焼却灰の浸出水を使った場合は,鉛が下層まで移動し,すべての深さの土に吸着した。
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