研究課題/領域番号 |
15380216
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床獣医学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
濱名 克巳 (濱名 克己) 鹿児島大学, 農学部, 教授 (30011977)
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研究分担者 |
上村 俊一 宮崎大学, 農学部, 教授 (90233949)
村上 隆之 宮崎大学, 農学部, 教授 (00040981)
津田 知幸 動物衛生研究所, 九州支所, 室長 (70355212)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 牛の先天異常 / アカバネ病 / チュウザン病 / アイノウイルス感染症 / 心奇形 / 遺伝性疾患 / 疫学調査 / アカバネウイルス / 房室中隔欠損 / 部分肺静脈結合異常 / アルボウイルス感染症 / 卵円孔の早期閉鎖 / クローディン16欠損症 / ネオスポラ症 / フリーマーチン / 二頭体 |
研究概要 |
2000年から2005年にかけて鹿児島県内各地から535例の先天異常子牛が収集された。疫学、臨床、病理、ウイルスの各検査によって、2000年初めには水無脳症と関節彎曲症を主とするアカバネ病が、2002年初めには水無脳症と小脳形成不全を主とするチュウザン病が、さらに2003年初めには矮小脳と小脳形成不全を主とするアイノウイルス感染症の流行が、南九州地方に発生したことが確認された。その後の3年間はこれらアルボウイルスの大きな流行はない。 多くのアルボウイルスを一度に検出できる方法として、1試験管mRT-PCR法が開発された。これによりチュウザン、イバラキ、ブルータング、アカバネ、ピートンの5種のウイルスの高い精度の検出が可能となった。また子宮内の胎子に直接アイノウイルスを接種する特殊な方法を用いて、異常が再現され、病原性が確定された。 心奇形の研究では、結合心、卵円孔早期閉鎖、部分的肺静脈結合異常、房室中隔欠損などの異常が次々と明らかにされた。 本研究の研究者が中心となって、「カラーアトラス 牛の先天異常」が出版された。本書には現在までに日本で認められているほぼすべての先天異常例が、鮮明なカラー写真とともに、詳細に解説されている。内容は総説に続いて、遺伝的な異常、ウイルス性の異常、各器官系統別の異常が網羅されており、海外を含めた牛の先天異常が一覧表にまとめられている。牛の先天異常に関するわが国初の図書であり、研究者、臨床獣医師、畜産関係者のバイブルとなることが期待されている。
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