研究課題/領域番号 |
15390001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
森 美和子 北大, 薬学研究科(研究院), 教授 (80001981)
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研究分担者 |
瀧本 真徳 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (50312377)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | benzodiazepine / anthramycin / L-methionine / ene-yne metathesis / ruthenium catalyst / ruthenium carbene complex / metathesis |
研究概要 |
エンインメタセシスは二重結合が切断され、そのアルキリデン部分がアルキン上に転移するという非常に興味のある反応である。これまで我々はエンインメタセシスについて環形成反応、開閉環メタセシス反応、分子間反応であるエチレンを利用した1,3-ジエンの合成などについて検討を加えてきた。そして現在この反応を用いた天然物の合成を検討している。残された研究課題としてはエンインメタセシスによる不斉合成と考えている。この反応は第II世代のルテニウムカルベン錯体が見いだされてから可能となった。なぜならばこの錯体はN-heterocyclic carbene(NHC)を持つため光学活性な置換基をおくことが可能となったからである.我々はアルキンを持つジインを用いて場選択な不斉合成を行うことを企画した。しかし本研究は本年立ちあげられなかったため(化学研究費が9月に採択された)、以前から行ってきた(+)-anthramycinの合成研究という課題に取り組んできた。まずL-メチオニンからエニンを合成し、ジエン構造を持つ5員環を合成した。その後光学活性なベンゾジアゼピン骨格の合成を終えた。その成果をもとに(+)-anthramycinの合成に取り組み、cross-metathesisを用いて側鎖を形成した。その後いくつかの変換を行い、そのメチルエステル体の合成に成功した。その段階で9月から不斉合成の研究を立ち上げることができるようになったので、まず、分子内に二つのアルキンを持つエンインの合成に取り組んだ。しかしこれは予想外に困難で、すぐに異性化し、アレンとなってしまう。これらの経験をもとに今後更に検討を加えていきたい。
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