研究課題/領域番号 |
15390020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平澤 典保 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (80181155)
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研究分担者 |
大内 和雄 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (20006357)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 血管新生 / 血管内皮増殖因子 / Angiopoietin-1 / Angiopoietin-2 / Endostatin / ヒスタミン / 肉芽組織 / phosphodiesterase IV inhibitor / Vascular endothelial growth factor / Histamine / angiopoietin-1 / endostatin / histamine / prostaglandin E2 / c-Jun N-terminal kinase / RAW264 |
研究概要 |
1.マウス綿糸誘発増殖型炎症モデルにおいて、肉芽組織中の血管新生及び退縮の経時変化、並びに血管新生および退縮を制御する因子として、血管内皮増殖因子VEGF、新生血管の成熟に関与するangiopoietin-1、その生理的な拮抗蛋白質angiopoietin-2、及びVEGFの作用を抑制するendostatinの産生量の経時変化について比較検討した。綿糸の周囲に形成される肉芽組織中の血管新生の指標としてヘモグロビン量を測定した。肉芽組織中のヘモグロビン量は綿糸を移植してから7日後に最大になり、以後減少した。肉芽組織中のVEGF及びangiopoietin-1量は、ヘモグロビン量の変化と一致して7日目に最大になり、以後減少した。一方、angiopoietin-2及びendostatin量は14日目に一過性に増大した。したがって、血管新生と血管の成熟にはVEGF及びangiopoietin-1が、新生血管の退縮にはangiopoietin-2及びendostatinが関与している可能性が示唆された。 2.Histidine decarboxylase欠損マウスでは、血管新生及び血管の成熟が減弱することを見いだした。中和抗体等を用いて、ヒスタミンがVEGFの産生を誘導し、VEGFがangiopoietin-1の産生を誘導することが示唆された。一方、血管の退縮にはヒスタミンの関与はほとんど認められなかったが、VEGF投与により、angiopoietin-2及びendostatinの産生が低下したことから、VEGFによりこれらの因子の産生が制御されていることが示唆された。 3.内因性のVEGF産生を誘導する薬物をスクリーニングする系を確立し、ホスホジエステラーゼIV阻害薬に強いVEGF産生誘導作用があることを明らかにした。
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