研究課題/領域番号 |
15390029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中山 仁 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (70088863)
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研究分担者 |
國安 明彦 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (90241348)
石塚 忠男 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (60176203)
川原 浩一 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (10347015)
宮崎 章 昭和大学, 医学部, 教授 (70253721)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2003年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | スカベンジャー受容体 / 脂肪細胞 / ミクログリア / アルツハイマー病 / β-アミロイドペプチド / クリアランス / CD36 / 肥満 / Aβクリアランス / ACAT阻害剤 / 脳虚血 / CD3b |
研究概要 |
本研究では糖尿病、肥満、動脈硬化などの代表的生活習慣病、脳梗塞による神経細胞傷害、およびADなどの神経変性疾患について、(1)病因と密接に関わる分子機構の詳細を明らかにし、(2)その分子メカニズム上で作用する有効な活性化または阻害物質の開発、すなわち分子標的創薬をめざすことを目的にした。平成15年度から3年間の研究で得られた知見の要約は以下の通りである。 1.酸化LDL刺激下の脂肪細胞のアディポサイトカイン放出制御:動脈硬化のモデル系として標記の実験を行ったところ、数種のアディポサイトカイン放出はいずれも病態増悪方向への変化であった。中でも産生・分泌の増大が著明であったレジスチンでは、転写ではなく、翻訳レベルでの亢進であることを見いだした。 2.ミクログリアによる新規なAβクリアランス機構の解析:抗炎症性サイトカインIL-4で刺激したミクログリアにAβクリアランス能が誘導され、それにはスカベンジャー受容体とAβ分解プロテアーゼが関与すること、さらにこの斬新なクリアランス機構は2型ミクログリアに特異的であることも明らかにした。 3.新規Aβクリアランス機構のin vivoでの検証:アルツハイマー病モデル動物APP23マウスを用いて、上記の新規Aβクリアランスのin vivoでの検証を行った。その結果、IL-4の脳内微量注入によって記憶学習能の改善が認められたAPP23マウスでは、Aβの脳内蓄積の減少と相関することがわかった。ある種の薬物にはこのAβクリアランス能を誘導できることも判明した。 4.1型、2型ミクログリアを識別する単クローン抗体の作製:このような単クローン抗体としてKM9F5が作製できた。本抗体は、マクロファージとは反応しない点でも従来の抗ミクログリア抗体とは異なる特性をもつ(特許出願中)。
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